GRヤリス以上に過激!! 「火の玉」と呼ばれた軽&コンパクトカー5選

■ツインチャージドの暴れん坊 日産 マーチ スーパーターボ

 日産にも刺激的な走りのボーイズレーサーがあった。それが「初代マーチ」に加えられた「スーパーターボ」だ。

 日産は、1988年にモータースポーツに参戦するためのベース車両として「マーチR」を発売している。これをマイナーチェンジの機会をとらえてカタログモデルにした。

マーチ スーパーターボ。930㏄エンジンはターボとスーパーチャージャーによる”ダブルチャージ”で110ps/13.3㎏mを発生
マーチ スーパーターボ。930㏄エンジンはターボとスーパーチャージャーによる”ダブルチャージ”で110ps/13.3㎏mを発生

 スーパーターボの最大の特徴は、スーパーチャージャーに加え、ターボを装着していることだ。ボアダウンして排気量を930ccに下げているが、最高出力は110ps/6400rpm、最大トルクも13.3kgm/4800rpmを絞り出す。しかも5速MTのほか、3速ATが用意されていた。

 走りが楽しいのはビスカスLSDを設定する5速MT車だ。ツインチャージドエンジンはターボが苦手とする低回転域はスーパーチャージャーが受け持ち、2500rpmを超えてからはターボがアシストする。そして4000rpmからはターボの過給だけとなるのだ。

 パンチのある加速を見せるが、全域でパワー感とトルク感があるから驚くほど扱いやすい。さすがに高回転の伸びは今一歩だ。が、積極的に変速して走ると楽しい。パワーステアリングはないが、頑固なトルクステアは顔を出さず素直なハンドリングだ。このマーチに限らず、軽量ボディのスポーツモデルは操る楽しさに満ちている。

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