アルト フロンテ ジムニー ワゴンR… ユーザー第一で歩んだスズキの100年戦記(前編)

【番外コラム】これぞスズキの真骨頂!!? 味わい深き珍車列伝

(TEXT/編集部)

 スズキには、なんとも味わい深い“珍車”が時折登場してくる。

 まずは1995年10月に登場したX-90。このクルマ、そもそもコンセプトがぶっ飛んでいて、クロスオーバーSUVなのに2シーターモデルなのだ。

●X-90(1995年)

Tバールーフの2シーターSUV。北米市場がターゲットのモデルで、デタッチャブルルーフを持つSUV版のカプチーノといった雰囲気

 ベースとなったのは初代エスクードの3ドア車であるため、堅牢なラダーフレーム構造を採用しているのもポイント。見かけはライトなSUVだというのに。1997年12月までの2年ちょっとという短命車でもあった。

 続いて2代目カルタスに追加設定されたカルタスコンバーチブル。

●カルタスコンバーチブル(1992年)

北米市場で累計1万台以上の大ヒットを記録したのが2代目カルタスコンバーチブル。ちなみに純正のボディカラーは写真のブルーのほか、レッドの2色展開だった

 当初は北米でデビューし、1992年2月に日本導入が開始された。このコンバーチブルのみ、ボルグワーナーと共同開発したスズキ初のCVT(湿式多板クラッチ+サイレントチェーン式)が採用されていた。

 1998年に4代目が生産終了となってから8年後の2006年11月、突如として復活したのが5代目セルボ。

●5代目セルボ(2006年)

円弧をモチーフに初代MRワゴンを彷彿とさせるワンモーションフォルムを纏う。フロンテクーペに通じるコンセプト

 6代目アルトをベースとしながら、背の低いスポーティなデザインがウリで男性ユーザーを意識したモデルだった。SRグレードは日本初の組み合わせとなった「直噴ターボ+7速マニュアルモードつきCVT」を装着し、話題となった。

 1988年3月に登場した初代エスクードコンバーチブル(3ドア)も印象は強烈。

●初代エスクードコンバーチブル(1988年)

デビュー当初は3ドアモデルのみで、ハードトップ車とこのコンバーチブルのみ。1990年9月にホイールベースを延長した5ドアのノマドも追加

 さらに2008年に登場したスプラッシュはハンガリーのマジャールスズキで製造され、そのドイツ車風の乗り味が日本車とは一線を画していた。

●スプラッシュ(2008年)

欧州各国で販売されていたコンパクト5ドアハッチバック。ベースとなったのは2代目スイフトで、日本では直4、1.2Lエンジンのみの設定。シートリフターつきの大柄でしっかりとした作りのシートやサイドカーテンエアバッグを含めた6つのエアバッグなど、廉価ながら欧州基準の装備を持つ

【画像ギャラリー】国内メーカーの小さな巨人! スズキ100年史の名車たち(前編)

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