【取り締まりの疑問】オービスは悪天候時の臨時速度規制にも対応しているのか?

【取り締まりの疑問】オービスは悪天候時の臨時速度規制にも対応しているのか?

雨など速度規制が出されている時、オービスはその規制速度に対応した取り締まりをおこなっているのか? 制限速度が下がったら、そのぶんオービスが光る(撮影される)速度も下がるの?? 規制時も通常時と変わらないような速度で自分の隣を車が通り過ぎていく、そんな場面を見かけるケースは少なくないが……。

文:編集部/写真:編集部
ベストカー2017年6月26日号



速度規制が出される状況・速度は明確に定義されている


高速道路で速度規制が出されるのは、【表】のような、豪雨や強風、霧などによる視界不良などの場合。

冬期であれば降雪、路面凍結なども速度規制の対象となる。また、地震発生時にも震度に応じた規制がかけられる。このほか、工事や交通事故による車線の規制などでも速度規制がかけられる場合がある。


【表】高速道路の速度規制の基準。※あくまでも基準の一例を示したものです

速度規制は設定区間も緻密


この速度規制を実施するのは当該区域を管轄する警察(一般的には高速道路警察隊=高速隊)。状況に応じて速度規制を実施することとなっている。

東名高速などの高速自動車国道の場合、法定速度は100km/hとされていて、速度規制が実施されると遠隔操作により「80」であるとか「50」といった具合に規制速度が表示される(※通常、速度規制のない区間では制限速度表示器には何も表示されていない)仕組みとなっている。

この速度表示器は1から1.5km程度ごとに設置されていて、速度規制は緻密に区間を設定して実施されている。


写真は圏央道の埼玉県内区間。この表示が「80」とか「50」に変更されて規制速度が表示される

この規制区間にオービスが設置されている場合、規制速度に応じてオービスが作動するのだろうか!?

次ページ:警察庁の回答とオービス稼働の“実態”は?



オービスは速度規制に対応していない


この件、真っ向から警察に問い合わせてみたが、当然答えはノーコメント。なので、水面下のルートでいろいろと調べてみた。

結論から言うと、細かく実施される速度規制に、きめ細かくオービスの設定速度を変更する対応はしていない、ということ。

現在のLHシステムやHシステムなどでは、オンラインで撮影画像をモニタリングできるシステムなので、技術的には設定速度を規制速度とリンクさせることは可能。だが、現実にはそのような対応は実施していないという。


こちらは陸橋と同化してドライバーから視認しづらい状況のLHシステム

速度規制は気象状況などに合わせて随時実施区間や規制速度が変更される。

そのため、仮に規制速度に合わせた取り締まりをした場合、オービスの設置された場所での速度規制と取り締まりを実施した時間、違反を取り締まられたドライバーが速度規制をどこで認知していたかなど、違反の立証に必要な証拠要件が多くなる。

場合によっては規制解除と設定速度変更のタイムラグによる誤認検挙の危険性もあるため実施を避けている、といわれている。

しかし、これは警察に真っ向取材をして確認したことではない。警察側の正式回答は前述のようにノーコメントなのだから。

あくまでも周辺を取材した結果見えてきたこと、と捉えていただきたい。実際、規制速度を基準にオービスでの取り締まりを受けた、という報告例は皆無だった。

ただし、オービスの取り締まり設定速度は遠隔操作で変更できるため、今後、速度規制に対応させた取り締まり事例が出てくる可能性も否定はできないことは認識しておいていただきたい。

オービスは光らなくとも覆面パトカーの目は光る


そして、当然速度規制が実施されるのにはそれ相応の意味がある。

特に注意したいのが強風だ。豪雨や濃霧ならば「これは危険だ」と意識しやすいのだが、強風は常に吹いているわけではなく、しかも局地的に突然発生する。

強風に煽られると、本当に怖い思いをする。捕まるから……という理由ではなく、危険回避の意味から速度規制はしっかりと意識して頂きたいのである。


このような豪雨でも覆面パトカーは取り締まりを実施。特に速度規制が実施されるような天候状況では、安全確保の観点からもパトカーによる巡回頻度は増す

ところで、オービスは前述のとおりだが、速度規制区間でパトカーなどの速度取り締まりは……!? というと、これは当然ながら実施されている。

速度規制がかけられるような道路状況なのだから、規制を実施した側の高速隊は道路上に危険はないかの巡回を強化している。そんな中、規制速度を無視して走るクルマがいれば、厳しく取り締まりを実施するのは当然だ。

オービスのように後日違反者を呼び出して違反の事実を認めさせた上で検挙するのではなく、現場でドライバーに速度規制が実施されていることとともに違反事実を確認させる取り締まりでは、先に挙げた問題点はすべてクリアできる。

白黒パトカーだけではなく、覆面パトカーも動員して巡回と取り締まりを強化しているから、いろいろな意味で充分注意して走っていただきたい。

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