ホンダを救った起死回生のオデッセイ 2026年度で生産終了予定! なぜ売れなくなったのか? 5代32年の歴史を振り返る!

3代目オデッセイ(2003年10月~2008年10月):機械式駐車場に入る全高1550mm

3代目オデッセイアブソルート
3代目オデッセイアブソルート

 2003年10月に登場した3代目は、オデッセイ史上最大級の転換点だった。従来の背高ミニバン路線から一転し、機械式駐車場に収まる全高を1550mmまで低くしたスポーティなスタイルを採用。低重心化によって走行性能を大幅に高めたのである。

 ミニバンというより大型ワゴンに近いプロポーションとなり、走り好きのユーザーから高く評価された。

 販売も好調で、2004年度には約8万台規模を販売。モデルライフ全体では国内累計約30万台を記録し、日本カー・オブ・ザ・イヤーも受賞。ホンダの技術力を象徴する存在となった。

 一方で、室内高を重視するファミリー層にはやや敬遠される面もあり、後の方向性に影響を与えることになる。

3代目オデッセイの運転席回り
3代目オデッセイの運転席回り

4代目オデッセイ(2008年10月~2013年11月):背の低いミニバンが時代に逆行する

中途半端なイメージがあった4代目オデッセイ
中途半端なイメージがあった4代目オデッセイ

 2008年10月に登場した4代目は、3代目のスポーティ路線をさらに洗練したモデルだった。1550mmの低全高スタイルを継承しながら居住性を改善し、高級ミニバン市場を狙った商品構成となった。

 しかし販売環境は大きく変化していた。トヨタアルファードやヴェルファイアに代表される「背の高い高級ミニバン」が市場を席巻し始めたのである。

 4代目のモデルライフ累計販売台数は約18万台。初代や2代目の勢いには届かず、販売規模は徐々に縮小していった。ユーザーが求める価値は「走り」よりも「広さ」「乗降性」「高級感」へ移行しており、オデッセイの個性が市場ニーズとズレ始めていたのである。

4代目オデッセイのコクピット
4代目オデッセイのコクピット

5代目オデッセイ(2013年11月~2021年12月国内生産終了、2023年12月中国生産モデル・国内販売再開、2026年度生産終了予定):狭山工場産から中国産へ

2013年11月登場時の5代目オデッセイ
2013年11月登場時の5代目オデッセイ

 2013年11月に登場した5代目は、その反省を踏まえた大胆な方向転換だった。低床設計は維持しながら全高を高め、ついに両側スライドドアを採用。背高ミニバン市場へ本格参入したのである。

 室内空間は飛躍的に向上し、特に背もたれを倒すと座面前部がせり上がり、身体を包み込むようにホールドする2列目プレミアムクレードルシートは高い評価を受けた。

 しかし市場環境はさらに厳しくなっていた。アルファード、ヴェルファイアが高級ミニバン市場を席巻し、ノア、ヴォクシー、セレナ、ステップワゴンなども強力なライバルとして存在していた。

2020年11月のマイナーチェンジでフェイスリフトした5代目オデッセイ。写真はフロントグリルやアルミホイール、サイドミラーなどをブラックアウトしたHEVアブソルートEX BLACK EDITION
2020年11月のマイナーチェンジでフェイスリフトした5代目オデッセイ。写真はフロントグリルやアルミホイール、サイドミラーなどをブラックアウトしたHEVアブソルートEX BLACK EDITION

 この頃にはオデッセイの存在感が薄れていったが、2020年11月のマイナーチェンジで、アルファード、ヴェルファイアを筆頭に多くのミニバンで取り入れていた強面顔に変更し、2019年=1万4614台、2020年=9715台から急回復し、2021年=2万1148台(31位)を販売、ホンダのミニバンとしては5番目の人気があった。

 しかし、2021年末、生産拠点だった狭山工場閉鎖に伴い国内生産を終了。その後2023年12月、広汽本田汽車が生産する輸入車として復活したものの、販売台数は月販1000台前後にとどまった。

 5代目の累計販売台数は約25万台に達したものの、初代の勢いには遠く及ばなかった。

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