一時代を築いたミニバン、なぜ売れなくなったのか?
では、5代32年にわたる歴史を持つオデッセイはなぜ売れなくなったのか? 最大の理由は市場環境の変化である。
初代登場時は「乗用車感覚のミニバン」という価値が新鮮だった。しかし現在はほぼすべてのミニバンが高い走行性能と快適性を備えている。
オデッセイが衰退した理由は、日本のミニバン市場の需要の変化を見ていくとわかる。オデッセイ、エスティマ、プレマシー、ラフェスタなどが乗用ミニバンとして分類され、その対極となる背の高いミニバンとして、Lクラスがアルファード、ヴェルファイア、エルグランド、エリシオン、デリカD:5、MPV。
この下には、ステップワゴン、セレナ、ノア&ヴォクシーという5ナンバーサイズ、さらにフリード、シエンタが控えている。そのほか、3列7人乗りではないが2列ハイトワゴンのルーミー&タンク、ソリオがラインナップされ、ルーミーが販売上位に入っている。

3代約30年にわたって生産されたエスティマの終焉に代表されるように、もはや背の高いミニバンしか残らない時代になったということである。
また、ミニバン市場そのものも縮小傾向にある。少子化の進行に加え、SUV人気が高まり、ファミリーカーの主役がミニバンからSUVへ移ったのだ。
ホンダ社内にもステップワゴンという強力なライバルが存在していることもオデッセイが売れなくなった理由の1つ。価格帯や用途が近く、ユーザーが分散したことも影響したと考えられる。
さらにいえば、ちょうどいい5ナンバーサイズのフリード、そして全乗用車NO.1の販売台数を誇る、N-BOXの存在。
Lクラスミニバンのジャンルはガソリン、ハイブリッド、PHEVの3種でラインナップするアルファード&ヴェルファイアが市場を独占し、ヒエラルキーの頂点にとレクサスLMを登場させた。
そこへ16年ぶりに登場した新型エルグランドが挑む構図。走りの上質さやプロパイロットなどで牙城の一角を崩せるか注目される。
もはや登場から13年経ったオデッセイが新型が出ない限り、入る余地がない、と考えるのも無理はない。とはいえ、オデッセイが日本の自動車史に残した功績は計りしれない。
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