3列シートの居住性は?
このほか3列目シートの居住性もエルグランドのほうが優れていると感じた。身長170cmの大人6名が乗車した時、2列目の膝先空間を握りコブシ3つ分に調節すると、3列目に座る乗員の膝先空間は、エルグランドが握りコブシ3つ分でアルファードは3つ半だ。
膝先空間はエルグランドが少し狭いが、座り心地はアルファードよりも快適だ。エルグランドでは、床と座面の間隔に少し余裕があり、足を前方へ投げ出す座り方になりにくい。座面の柔軟性でも勝っている。
ちなみにミニバンの3列目シートは、格納性を重視するから、座り心地が悪化しやすい。エルグランドの3列目も、1/2列目に比べると座り心地が悪いが、アルファードよりは悪化を抑えた。
アルファードがエルグランドより優れている点
逆にアルファードがエルグランドよりも優れているのは、車内の豪華さだ。エルグランドのグレードはオーテック、VIPを除き、量販車の価格はX e-4ORCEが689万7000円、上級のG e-4ORCEは757万9000円に達する。それでも2列目シートのアームレストは、上下に調節できる細長いタイプだ。
その点でアルファードは、ハイブリッドZ E-Four(4WD)の価格が661万9800円だが、航空機のビジネスクラスなどを連想させる固定式アームレストが備わる。見栄えも豪華だ。
天井の形状も異なる。アルファードには、天井にスイッチなどを装着するダウンライト付きのオーバーヘッドコンソールが備わるが、エルグランドには採用されていない。
固定式アームレストが装着された2列目シートやダウンライト付きのオーバーヘッドコンソールは、実用的に不可欠な機能ではない。
それでも豪華さを盛り上げるから、Lサイズミニバンを購入するユーザーの購買意欲に訴える。Lサイズミニバンを好調に売るためには大切な機能だから、アルファードは採用している。
エルグランドとアルファードのコスパの違いとは?
エルグランドX e-4ORCEの価格は689万7000円だ。アルファードハイブリッドZ E-Fourは661万9800円だから、エルグランドX e-4ORCEは27万7200円高いが、実際の価格差はさらに広がる。
なぜならエルグランドの装備は、アルファードよりもシンプルになるからだ。装備の水準を合わせるには、エルグランドX e-4ORCEに、オプション装備の100V/1500W電源コンセント(オプション価格は9万9800円)、日産インフォテイメントシステム+ETC2.0+14.3インチ大型ディスプレイなどのセットオプション(24万9700円)を加える必要がある。
これらのオプションの合計価格は34万9500円だから、オプションまで含めたエルグランドとアルファードの実質価格差は、62万6700円に拡大する。
言い換えれば、この約63万円の金額が、エルグランドの優れた動力性能、走行安定性、乗り心地に支払われる対価だ。
実際には、アルファードは2列目シートや内装が豪華だから、前述の対価は63万円以上になる。したがって機能や装備と価格のバランスでは、アルファードが買い得だ。







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