キャデラックはドイツ車を超えた?? 超名門高級車の最新事情 

CT4とXT4、そして新型エスカレードの導入に期待

2020年モデルのキャデラックCT4スポーツ
キャデラック最小のSUV、2020年モデルのキャデラックXT4。搭載されるエンジンは237psを発生する2L、直4ターボ。ボディサイズは全長4599×全幅1881×全高1627mm
キャデラック最小のSUV、2020年モデルのキャデラックXT4。搭載されるエンジンは237psを発生する2L、直4ターボ。ボディサイズは全長4599×全幅1881×全高1627mm

 ニューモデルとして注目されるのは、前述のセダンのCT4とともに日本市場では未導入のコンパクトSUVであるXT4だ。

 2018年3月の米国ニューヨークショーでのデビューから多少の月日が悔過しているのは、今や日本市場では輸入車に限ってもライバルたちに伍して争うのは容易ではないと判断されているのか、近い時期での導入が慎重に検討されているのかもしれない。最新の情報では2020年内に500万円前後での日本導入が予想されている。

 北米市場での直近の動きで見逃せないのが、2020年2月に発表されたエスカレードのフルモデルチェンジだ。5代目となった新型では、独立式リアサスペンションや内装でも「湾曲型OLEDディスプレイ」を採用した。

これまでのオラオラ顔から洗練された顔に変更されたエスカレード2021年モデル。搭載されるエンジンは420psの6.2L、V8と277psの3L、直6ターボ。ボディサイズは全長5382×全幅2059×全高1948mm
これまでのオラオラ顔から洗練された顔に変更されたエスカレード2021年モデル。搭載されるエンジンは420psの6.2L、V8と277psの3L、直6ターボ。ボディサイズは全長5382×全幅2059×全高1948mm
自動車業界として初の「湾曲したOLEDパネル」を採用。38インチを上回る巨大な画面サイズをもつ高精細ディスプレイは、4Kテレビの2倍のピクセル密度を実現

 特にエクステリアの変化は大きく、ボディの前後端を垂直方向にフラットに大胆に変更。XT4とXT5同様に大型グリルと横長のヘッドライトを採用することで新世代のキャデラックのデザインが行き渡ることになった。

 エスカレードはトップモデルとしてのイメージリーダーだけあって、今回の変更をマーケットがどのように評価するのか気になるところだ。

 GMの「売れる商品を絞って売る」という、従来から続く日本市場でのビジネスコンセプトを展開することはクレバーな手法と認めよう。

 それでも、SUVをメインとしたラインナップによって、キャデラックの魅力のすべてを表現できるとは思えない。

 たとえば、今後の日本市場導入が期待されるセダンに関しては、先に触れたVシリーズはプレミアム性とスポーツ性を兼ね備えているから、生粋の高級ブランドとしての「キャディ」の存在感を示す有効な手段となるはず。

 ぜひとも、新世代セダンとともに元気の良さを備えたモデルの日本市場への導入を検討してもらいたい。

【画像ギャラリー】旧モデルとどう違う? 最新キャデラックのラインナップを写真でチェック!

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