■室内が広くてユーザーに優しいのは?
軽トラックは実用性が最優先!! もちろん乗降性や車内の広さは非常に大事。とはいえ軽自動車規格のなかで最大限のスペースを確保している3車種だけに計測はほとんど変わらず。シートの奥行きなどで比較してみた(ベストカーWeb編集部)。
身長170cmのドライバーが座って頭上空間を実測すると、3車とも握りコブシ1つ少々の余裕があり、ハンドルと運転席の背もたれの間隔もほぼ同じだ。タイヤが収まるホイールハウスと、ドア開口部前端の間隔(乗降時に足が通る部分)はキャリイが最も広く、乗降性がいい。
軽トラックのユーザーは長靴を履いて乗降することもあり、間口の広さを重視した。ハイゼットは狭く足の取りまわし性がよくない。シートの奥行寸法は、ハイゼットとアクティは同等でキャリイは約20㎜短い。
乗降性を優先したが、座った時に違和感が生じることもある。またアクティはホールド性が少し優れている。
■総合ナンバーワンに輝く1台はいかに?
価格は横並びだ。装備が同等で比べやすい2WDのベーシックグレードで見ると、キャリイKCエアコン・パワステが88万8840円(3速AT)、ハイゼットスタンダードが90万1800円(4速AT)、アクティSDXが90万5600円(3速AT)になる。アクティはATが3速なのに価格が90万円を超えるが、荷台作業灯が備わる。
機能のバランスが最も優れている1位はキャリイだ。突出した特徴はないが、乗り降りがしやすく、荷台が低めで重い荷物も積みやすい。
エンジンは実用回転域の駆動力が高くて扱いやすい。対称的なのは2位のアクティで走りの評価が高い。高回転指向のエンジンを含めて、ホンダらしい軽トラックだ。
ハイゼットの走りはいま一歩だが、農業で働く女性を視野に入れて開発され、ピンクやオレンジの外装色を選べる。
スーパーUV&IRカットガラスなどを備えたビューティパックも用意した。いずれの車種も個性が豊かで、日本のビジネスを力強く支えている。
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