東京モーターショー2017の開催がいよいよ迫ってきた。モーターショーの華は大物コンセプトカー。
特に、数年後市販化される車が出展されることにこそ夢がある! これまで東京モーターショーに出展され、実際に市販化された大物コンセプトカーには、ショー出展時と形を変えたもの、ほぼそのまま市販化されたものなどさまざまだ。
文:ベストカーWeb編集部/写真:編集部、HONDA、TOYOTA、MAZDA、MITSUBISHI
20世紀末にはハイブリッド&2台のFRスポーツの源流が登場
■ホンダ SSM【S2000】
ファン待望のホンダ製FRスポーツ「SSM」が、東京モーターショーに出展されたのは1995年のこと。SSMはスポーツ・スタディ・モデルの略。
そのデザインの奇抜さは、いかにもコンセプトカーという感じだったが、4年後の1999年に発売されたS2000を見てびっくり! フォルムそのものは、ほぼそのままS2000に生かされていた。
ちなみにSSMの搭載エンジンは、インスパイアなどにも載った直列5気筒をVTEC化したものだった。これをS2000ではオーソドックスな直4エンジンとし、ホンダにとって29年ぶりとなるFR車が誕生した。
■トヨタ EMS【初代プリウス】
同じく1995年の東京モーターショーに出展されたエポックな出展車が、初代プリウスの元となったトヨタEMS。EMSはエネルギー・マネージメント・システムの略。
面白いのはそのパワーユニット。市販型初代プリウスは、ニッケル水素バッテリーを用い、アトキンソンサイクルエンジンにモーターを組み合わせるハイブリッド。
いっぽうEMSは、エンジンに直噴のD-4、蓄電装置としてキャパシタを搭載するというコンセプトだった。
「21世紀に間にあいました」というコピーで、1997年に登場した初代プリウス。その原型は、東京モーターショーで世界初公開された1台のコンセプトカーだったのだ。
■マツダ RXエボルヴ【RX-8】
20世紀最後の東京モーターショー(1999年)で、一際注目を集めたのがマツダ RXエボルヴ。
マツダは当時、RX-7を発売していたが、次世代のロータリーエンジン車は、環境対策もあり急務。そこでコンセプトとして現われたRXエボルヴは、NAとなる新世代ロータリーエンジン「RENESIS」を搭載していた。
それ以上に画期的だったのは、大人4人乗りのスポーツとして、前後ドア間のピラーがない観音開きのドアを採用していたこと。
かなり斬新かつコンセプトカー然としていたが、2001年にはRXエボルヴを発展させたRX-8のコンセプトが、デトロイトショーに出展。ほぼそのままの形で市販モデルのRX-8が2003年に発売。
4ドアロータリーの観音開きというコンセプトをすべて実現させてしまった!
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