キワ物感が極まった2代目「ジューク」
2代目ジュークは、初代譲りの丸型ライトなど、基本的には初代ジュークのキープコンセプトではあるが、ボディサイドのキャラクターデザインや大きなVモーショングリル、シャープなテールランプなど、ずいぶんと洗練された印象を受ける。どのSUVにも似ていないデザインは魅力で、「普通にカッコ良い」というのが、筆者の印象だ。
エンジンは1.0リットル直列3気筒ガソリンターボエンジンのみで、e-POWERは現時点ない。トランスミッションは7速DCTもしくは6速MTとなる。
空気圧モニタリングシステムや6つのエアバッグも備え、ボリュームのあるフロントシートには、ヘッドレストの左右にBOSE製スピーカーが装備されており、ドライバーを包み込むような極上のサウンドを提供するなど、インテリアも凝っている。
キックスよりも洗練された、スポーティな雰囲気は、日本でもウケそうな気配がプンプンする。
■日本に導入されたら売れるのか?
2代目ジュークのサイズは、キックスよりも幅広くて短い。ライバルとなるヴェゼルよりも40ミリも幅広く、C-HRに対しては5ミリ広い程度ではあるが、1800ミリという大台にのっているため、ライバルたちよりもちょっと大きめだ。
コンパクトSUVのイメージを求める日本人のユーザーには、キックスのほうがストレートに適していると考えられるが、しかしそれだけに、ちょっとだけコンセプトがずれた2代目ジュークは、もしかすると、日本市場でもヒットするかもしれない。
デザインでアドバンテージを持つ2代目ジュークは、出せばそれなりに売れるとは思うが、日本市場に導入する場合は、パワートレインをe-POWER化、もしくは、EV化をして、一新することが必要だろう。
キャラクタやサイズが被っても出すべき!!
現在日本市場には、ライズやホンダヴェゼル、トヨタC-HR、そしてRAV4やハリアーなど、魅力的なSUVが多くある。
日産ディーラーに、キックスやエクストレイルを見に来た顧客が、この2台に「いまいちピンとこない」となってしまうと、トヨタやホンダなど、ほかのディーラーへ行ってしまう。そして他メーカーのディーラーにずらりと並んだSUVラインアップの中からクルマを選ぶだろう。
かつて日産でも、エクストレイルとデュアリスが並んで売られていたことがあった。ディーラーで「A」か「B」か悩む余地を与えることで、お客様の滞在時間を稼ぐことができ、その時間で商品アピールをすることだってできる。
ラインアップ強化は、販売力維持のためにも必要だ。逆境に打ち勝った先で、ずらりと並ぶ日産車ラインナップが見れる日が来ることを祈っている。
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