■試乗インプレッションで思わぬ快適性に気付く
出自についてはおいといて、高機動車の試乗インプレをしていこう。ドライバーは青木選手。ダイシンシルビアが大好きだった担当には夢のような時間。
まずはインプレッションは後席から。4人が向かい合うリアベンチシートに腰をかけ、4.1Lの直4ディーゼルエンジンが唸りをあげる。
試乗会場はご覧のとおりのラフロードだが、乗り心地は至極快適だ。70ランクルのほうが固い乗りアジに感じ。とんでもない急坂をDレンジでスイスイ登っていく。
4ATのみの高機動車はアクセルを踏めばグイグイ進む。デフロックも装備するが泥濘地でもない限りそうそう使うシーンはないのだろう。
また特筆すべきは4輪操舵の4WS。逆位相に後輪が切れるため、とっても小回りが効くのである。狭い国土の日本ではこの装備はありがたい!! ちなみにPレンジやサイドブレーキをかけていると4WSはキャンセルされる。
青木選手は「ここの坂道なんかこのクルマでは朝飯前です。よほどの悪路でも大丈夫ですよ!!」という。クルマの性能が高いのもあって恐怖感はない。そして当然だが運転がうまい……。
次は担当が運転をさせていただくことに。運転したフィーリングは力強いトルクと、感動するほどの小回り性能。なんせ回転半径5.6mとレクサスLSよりも小さい。あとはそのイージードライブぶりには驚かせられる。
自衛隊車両だからなにか”儀式”めいたものがあるのかと思ったがそんなものはなく、教習車並みに簡単に乗ることができる。たとえ負傷していても運転できる必要性もある自衛隊車両ならではの配慮なのかもしれない。
またエンジンのクランキング時間が短いことも驚いた。1.5秒くらいでエンジンが始動する。市販エンジンだから信頼性も高く、部品調達もスムーズにおこなうことができる。
これこそが当時の防衛庁が国内生産を求めた理由であろう。余談だがほとんどの自衛隊車両は三菱やコマツなど国産メーカーで生産されている。
足回りは最低地上高を確保するためありとあらゆるものがシャシー側に寄せられている。ディスクブレーキはインボードディスクでシャシー側に格納され、ドライブシャフトもオフセットされており、走破性能の追求の姿勢が見られる。
ただ軍用車なので仕方のないことだが後方の視界は極めて悪い。サービスエリアなどでわざわざ助手席の担任が誘導している理由がわかった。
この個体は幌付きだったが、幌を取り外してピックアップ形状にもできるなど拡張性も大きい。ホンモノしか持っていない”凄み”を感じるこの高機動車、ぜひ自分の目で見てほしい。
この高機動車はサバイバルゲームフィールド「Rock254」で見ることができる。青木選手はトレーニングのために始めたサバイバルゲームにすっかり魅了されてしまったとのこと。
エアーガンを持って野山を走り回るとかなりの運動量になるから、運動不足の解消にももってこいなのだ。
「Rock254」はレンタル装備も揃っている安全第一のサバイバルゲームフィールドだから、手ぶらの初心者の参加も大歓迎!!
フィールド利用者は高機動車との写真撮影なども可能なので、もし気になる方は連絡してみてはいかがだろうか。「Rock254」のサバイバルゲーム定例会は男性3000円からとお安く楽しめるので、高機動車との記念撮影も兼ねていかがだろうか?
【取材協力】
Rock254 / ロック254
〒369-1225 埼玉県大里郡寄居町西ノ入1183
TEL:080-1985-0254
http://rock254.com/archives/30592
コメント
コメントの使い方まぁ、やっぱりだったと言うべきか、これも不正に輸出された車両だったんだろうな…
この個体は青木選手のような「まともな」人が買ったからいいが、ロシアとかにも流出してたし、テロリストにもそういう流れてるんだろうなぁ…
このサバゲ場、高機の流出報道があってから閉鎖発表してるんだよな…
時期が時期だけに、疑われても仕方ない…