■日産初代フェアレディZ 1969年発売
もうひとつスポーツカーで蘇らせて欲しいのが、1969年に発売された初代日産フェアレディZだ。ボンネットが長く、後部を短く抑えた外観は、歴代国産スポーツカーでは最高のカッコ良さだろう。
現行フェアレディZもその面影を感じさせるが、初代フェアレディZはフロントマスクを含めて現行型以上にシャープな造形だった。
現行フェアレディZの全幅は1845mmとワイドだが、同じプラットフォームを使う11代目のV35型スカイラインは1750mmだったから、全長が4115mm、全幅が1630mmという、初代フェアレディZの細身な外観を演出することも不可能ではないと思われる。
■三菱初代パジェロ 1982年発売
スポーツカーが続いたので、流行のSUVも取り上げたい。今に通じるSUVの元祖ともいうべき1982年に発売された初代三菱パジェロだ。3ドアボディはシンプルでカッコ良かったので、これを現代に蘇らせる。
問題はプラットフォームだ。アウトランダーやRVRは前輪駆動がベースだから外観のプロポーション(特に前輪とフロント ピラーの間隔)が違ってしまう。
現行/先代パジェロはビルトインフレーム構造の後輪駆動車だが、全幅が1800mmを大幅に超えている。
そこでフレーム構造のトライトンやパジェロスポーツをベースにすると、全幅を1800mm以下に抑えることが可能になり、ボディの架装も容易だ。エンジンは直列4気筒2.4Lのガソリン、デリカD:5と同様の2.2Lクリーンディーゼルターボなどが考えられる。
☆ ☆ ☆
以上のような古いクルマをリバイバルさせることは、懐古趣味では片付けられない。
走行性能、環境性能、安全装備などのメカニズムは常に進化を続け、新しいクルマほど基本的には優れているが、デザインは空気抵抗などを除くと進化というより「変化」になるからだ。善し悪しよりも、見る人の好みによって評価が左右される。
特に最近は、日本車、輸入車を問わず、サイドウインドーの下端を後ろに向けて持ち上げるウェッジシェイプが増えた。
この造形は外観に躍動感を与えて速そうに見えるが、落ち着いた雰囲気は乏しい。フロントマスクも、今のクルマは「怒り顔」ばかりだ。
クルマの造形が画一化されると、往年のクルマが無性に懐かしくなってリバイバルを求めたくなる。私の老化現象かも知れないが……。
読者諸兄はどのように思われるでしょうか。
コメント
コメントの使い方