■トヨタiQ(2016年4月終了)
ご存じトヨタが超本気で作った「小さな高級車」。2008年登場。全長2985×全幅1680×全高1500㎜のボディに、1Lの直3エンジンを搭載した(後に1.3Lの直4追加)。
大人3人+子供(もしくは荷物)というかなりトリッキーな室内レイアウトだったが、上質感を持たせるなど「スマートがいけるならこれもいけるはず」と狙いは悪くなかったように思う。
6速MT車追加後は、「意外と走りが楽しい」と評価する評論家もいたが、彼らがiQを買うことはなかった。
■日産モコ/スズキMRワゴン(2016年5月終了)
モコはスズキからのOEM車両であり、日産にとっては実質的に初めて販売した量販軽自動車になる。
2011年登場の3代目まで続いたが、MRワゴンが 2015年末に生産を終了したため、モコも2016年の春に販売を終了した。
このクルマ以降、日産は三菱と共同で軽自動車を独自開発・製作・販売することになり、スズキとは距離を置くことに。あるカップルの、幸せな時代の写真を見る気持ちで眺めてください。
■トヨタRAV4(2016年7月終了)
コンパクトボディに本格的なフルタイム4WDを組み合わせて登場した初代こそ人気を博したが、代を重ねるごとにボディは肥大し、逆に存在感は希薄になっていった。
まだ「クロスオーバーSUV」という言葉が存在しない時代に、「シティ派クロカン」という言葉で同じ概念を日本に根付かせた功績は大きい。
販売店によって「RAV4L(カローラ店系)」と「RAV4J(ネッツ店系)」がありました。日本での販売終了は2016年夏。北米では4代目が販売中。
■トヨタbB(2016年7月終了)
トヨタがかなり鮮明に「若者向け」というコンセプトを打ち出していた。ボクシーな初代は人気だったが(オープンデッキも追加設定された)、2005年に2代目となると次第に苦戦が目立つように。
それでも兄弟車のダイハツCooやスバルのデックスよりは長命。ホンダのS-MX(1996-2002年)とともに、「初期は若者に受けたけど、なんとなくメーカーが媚びてきたらお客さんが離れてしまった」というパターンな気が。
■トヨタラクティス(2016年9月終了)
初代はファンカーゴ(ヴィッツの派生車種)の後継車で、開発主査はなんとあの(86を手がけた)多田哲哉氏。コンパクトトールワゴンとして2代目まで続いたが、2016年夏に販売終了。
担当個人的には、2代目に用意された車いす仕様車のハイルーフスタイルがけっこう好きだった。欧州では「ヴァーソ」の名で、まだ販売されてたりする。
■ホンダCR-Z(2017年1月終了)
1.5Lエンジンベースのハイブリッドスポーツであり、狭いところが苦手な人にはオススメできないリアシートなど、ホンダらしく攻めたクルマだったが、志半ばで生産終了。
もちっと走りにキレがあるとよかったかもしれない。発売当初は「ハイブリッド車なのにスポーツカー」ということで存在価値が高かったが、そうしたコンセプト自体が一般的になると、販売的に苦戦することに。時代を前に進めた貢献は大きいと思う。合掌。
■トヨタウィッシュ(2017年10月終了)
(スライドドアでなく)ヒンジドアを持つ乗用車タイプの3列シートミニバン。初代登場は2003年で、先行する同コンセプト車ホンダ・ストリームをマネたのでは、と言われた(真相は不明)。ストリームは2014年に生産終了。
ウィッシュはそこから3年粘ったが、特に後継車は発売されず終了。なお同時期に終了するのでは、と言われていたアイシスは継続して販売中。
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