第2世代e-POWERの搭載は確実!!
さる2020年11月、欧州日産がリリースした情報によると、来年発売が予定されている新型SUV「キャシュカイ」には、e-POWERが搭載されることが明らかとなった。このキャッシュカイはかつて、日本では「デュアリス」として販売されていたクルマで、エクストレイルとプラットフォームを共用する兄弟車だ(日本のデュアリスは初代モデルのみ、現行キャッシュカイは2代目モデル)。
このことから、エクストレイルも、次期型では、e-POWERが搭載されることは間違いない。
今回の日産のリリースでは、新型キャシュカイのe-POWERのスペックについての発表はなかったが、新型ノートに搭載された「第2世代のe-POWER」が採用されるのは間違いないだろう。そして、次期型エクストレイルにも、同様のシステムが採用されるはずだ。
第2世代e-POWERは、1.2Lのエンジン排気量は維持し、小型化・軽量化を実現しながらも、モーター出力を10%以上アップ(254Nm→280Nm、最大出力は6%UPで、80kW→85kW)。発進加速シーンでは、第1世代e-POWERを凌ぐレスポンスを実現している。新型ノートの燃費では、WLTCモード燃費29.5km/L(市街地29.9、郊外32.6、高速27.6)だ。
次期型エクストレイルはノートよりも質量が重たくなる分、これよりも燃費は落ちる。しかし、e-POWERが第2世代となり、高効率となったことによって、現行型のT32型(WLTCモード燃費、ガソリン2WD 13.2km/L、ハイブリッド2WD 15.0km/L)に比べて、はるかに低燃費を実現できるはずだ。
日産としては、RAV4ハイブリッド(2WD)の21.4km/L(WLTCモード燃費)は抜きたいところだろう。
e-POWER 4WDは次期型エクストレイルが本命!!
新型ノートは、2021年2月に、4WDモデルが追加される予定だ。この新型ノート4WDには、「e-POWER 4WD」と呼ぶ新型4WDシステムが搭載される。4輪すべてを強力なモーターで駆動する本格電動4WDだ。
新型ノートの場合、リアに50kWのモーター(旧型ノート4WDのリアは3.5kWなので、なんと14倍もの容量アップ)を積んでおり、フロントモーターの出力と合わせれば、135kW級(最大出力180PS、最大トルクは400Nm近いと推定)となる。
開発担当者によると、新型ノートの4WDでモーター出力をフルに使うと、明らかにオーバースペックになるという。この言い回しから察すると、新型ノートよりも重たいクルマでこそ、フルスペックのe-POWER 4WDの性能を発揮できる、ということだろう。この「e-POWER 4WD」は、次期型エクストレイルが本命なのだと考えられる。
最上級グレードには、プラグインハイブリッドを期待!!
キックス、そして新型ノートが、すべてe-POWERとなったように、特別な理由がなければ、日本仕様の次期型エクストレイルも純ガソリン仕様を作らずに、全グレード電動車となるだろう。そして、最上級モデルには「プラグインハイブリッド」を期待する。
協業関係にある日産と三菱が、次期型エクストレイルと新型アウトランダーで、プラグインハイブリッドシステムを共有できれば、開発費や量産コストの面でも、両社にとって大きなメリットとなる。
2021年2月に発表されるという「新型アウトランダー」について、三菱自動車の長岡取締役は「次期型アウトランダーでは、新たな進化したPHEVシステムの姿を見せることができる思います」と明かしており、大きく刷新されたアウトランダーPHEVの登場が期待される状況だ。
筆者の予想は、RAV4 PHVのバッテリー総電力量18.1kWh、EV走行距離は95kmを越える、総電力量20kWhでEV航続距離「100km」を狙ってくると考えている。おそらく新型アウトランダーも、次期型エクストレイルも、この値にしてくるだろう。日産の今後を大きく左右する次期型エクストレイルがどれだけの衝撃をもって登場してくるのか、非常に楽しみだ。
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