次期型エクストレイルは新型ローグとは別顔!? 国内ミドルクラスSUVでいざ勝負

 2021年秋の登場が期待されている、次期型エクストレイル。日産を背負って立つ最重要モデルのひとつであるだけに、その動向にはひときわ注目が集まっている。

 すでに北米では、エクストレイルの北米版である「ローグ」の新型が発売されているため、エクストレイルについても、次期型の大まかな内外装デザイン、主要装備は、おおよその想像がついている状況ではある。

 しかし、次期型エクストレイルが、ローグと全く同じとなるかはわからない。エクストレイルとローグは、(エクストレイルについては現行である)T32型では、フロントマスクは同じものだったが、日本仕向けであるエクストレイルは、次期型も日産自動車の九州工場で生産されるはずだ。

 ローグとは別工場で生産されるエクストレイルが、次期型も、ローグと全く同じとなるかどうかはわからないのだ。

 次期型エクストレイルは、いったいどのようなかたちで登場するのだろうか。新型ローグの姿、そして兄弟車「キャッシュカイ」の次期型の情報から、推測していこうと思う。

文:吉川賢一
写真:NISSAN、MITSUBISHI、ベストカーWEB編集部

【画像ギャラリー】いよいよ来年登場次期型エクストレイルはこうなる!? 北米「新型ローグ」をギャラリーでチェック!!


新型ローグと「顔」をつくりわける可能性は…

 北米日産「ローグ」の登場は2007年のこと。徐々に売り上げを伸ばし、現在までに約300万台を販売している日産のトップセラーモデルだ。年間20万台を販売してきた北米市場は、このモデルの主戦場である。

新型のエクステリアデザインは、従来モデルの流麗なボディラインから大変身。前後フェンダーにはブラックのフェンダーアーチを採用するなど、力強くタフなイメージがグッとアップした

 フルモデルチェンジされた2021年型の新型ローグは、テネシー州の、日産スマーナ車両組立工場で行われている。右ハンドルと左ハンドルといった大きな違いはあるが、おおまかなボディ外観やインテリアなどの基本的な設計は、次期型エクストレイルも同じとなるだろう。

 細かな違いについては予測が難しいところではあるが、予測できる範囲だと、日本と米国の法規の違いで、ヘッドランプユニットの仕様は異なってくる。

 新型ローグは、ヘッドライト端にオレンジ色のポジションランプを装着しているが、ウィンカー以外のオレンジ灯火がNGとなる日本市場では、設計から外されることになる。(ちなみに北米では、赤色のウィンカーもOKであるため、ウィンカーランプとブレーキランプの共用が一般的だが、日本ではウィンカーはオレンジ色にする必要があり、並行輸入した場合は変更する必要がある)

 注目されるフロントマスクについてだが、新型ローグのアクの強い顔は、日本人には敬遠される可能性もあり、ひょっとすると次期型エクストレイルでは、新型ローグとフロントマスクを変えてくるかもしれない。

北米新型ローグでは日産ロゴは旧型のままだった。次期型エクストレイルは新ロゴとなるのかも注目だ

 しかし、NISMOやオーテックといった、メーカー直系の強いカスタマイズメーカーがあることを考えると、次期型エクストレイルでも、新型ローグと基本のデザインは変えずに、北米仕様のままのデザインで現れるのではないか、と筆者はみている。

先代ローグはエクストレイルと同じフェイスを持つSUVだ ちなみに北米にはこの他にも、同じフェイスでローグスポーツというショートボディのSUVもある

現行エクストレイル 2018年には国内4WD SUVカテゴリで、登録車販売台数1位を獲得するほど成功したモデルだ

第2世代e-POWERの搭載は確実!!

 さる2020年11月、欧州日産がリリースした情報によると、来年発売が予定されている新型SUV「キャシュカイ」には、e-POWERが搭載されることが明らかとなった。このキャッシュカイはかつて、日本では「デュアリス」として販売されていたクルマで、エクストレイルとプラットフォームを共用する兄弟車だ(日本のデュアリスは初代モデルのみ、現行キャッシュカイは2代目モデル)。

 このことから、エクストレイルも、次期型では、e-POWERが搭載されることは間違いない。

欧州日産が公開した、3代目となる新型キャシュカイのティザー画像

 今回の日産のリリースでは、新型キャシュカイのe-POWERのスペックについての発表はなかったが、新型ノートに搭載された「第2世代のe-POWER」が採用されるのは間違いないだろう。そして、次期型エクストレイルにも、同様のシステムが採用されるはずだ。

 第2世代e-POWERは、1.2Lのエンジン排気量は維持し、小型化・軽量化を実現しながらも、モーター出力を10%以上アップ(254Nm→280Nm、最大出力は6%UPで、80kW→85kW)。発進加速シーンでは、第1世代e-POWERを凌ぐレスポンスを実現している。新型ノートの燃費では、WLTCモード燃費29.5km/L(市街地29.9、郊外32.6、高速27.6)だ。

2012年に発売された現行型ノートから8年、2020年12月に新型へとフルモデルチェンジ 第2世代e-POWERを搭載する

 次期型エクストレイルはノートよりも質量が重たくなる分、これよりも燃費は落ちる。しかし、e-POWERが第2世代となり、高効率となったことによって、現行型のT32型(WLTCモード燃費、ガソリン2WD 13.2km/L、ハイブリッド2WD 15.0km/L)に比べて、はるかに低燃費を実現できるはずだ。

 日産としては、RAV4ハイブリッド(2WD)の21.4km/L(WLTCモード燃費)は抜きたいところだろう。

e-POWER 4WDは次期型エクストレイルが本命!!

 新型ノートは、2021年2月に、4WDモデルが追加される予定だ。この新型ノート4WDには、「e-POWER 4WD」と呼ぶ新型4WDシステムが搭載される。4輪すべてを強力なモーターで駆動する本格電動4WDだ。

新型ノートの場合、リアに50kWのモーター(旧型ノート4WDのリアは3.5kWなので、なんと14倍もの容量アップ)を積んでおり、その走りは相当期待ができる

 新型ノートの場合、リアに50kWのモーター(旧型ノート4WDのリアは3.5kWなので、なんと14倍もの容量アップ)を積んでおり、フロントモーターの出力と合わせれば、135kW級(最大出力180PS、最大トルクは400Nm近いと推定)となる。

 開発担当者によると、新型ノートの4WDでモーター出力をフルに使うと、明らかにオーバースペックになるという。この言い回しから察すると、新型ノートよりも重たいクルマでこそ、フルスペックのe-POWER 4WDの性能を発揮できる、ということだろう。この「e-POWER 4WD」は、次期型エクストレイルが本命なのだと考えられる。

最上級グレードには、プラグインハイブリッドを期待!!

 キックス、そして新型ノートが、すべてe-POWERとなったように、特別な理由がなければ、日本仕様の次期型エクストレイルも純ガソリン仕様を作らずに、全グレード電動車となるだろう。そして、最上級モデルには「プラグインハイブリッド」を期待する。

 協業関係にある日産と三菱が、次期型エクストレイルと新型アウトランダーで、プラグインハイブリッドシステムを共有できれば、開発費や量産コストの面でも、両社にとって大きなメリットとなる。

エクリプスクロスPHEVに搭載のプラグインパイブリッドシステムは現行型アウトランダーと共通のシステムとなる PHEVモデルの価格は385万~450万円程度だ

 2021年2月に発表されるという「新型アウトランダー」について、三菱自動車の長岡取締役は「次期型アウトランダーでは、新たな進化したPHEVシステムの姿を見せることができる思います」と明かしており、大きく刷新されたアウトランダーPHEVの登場が期待される状況だ。

 筆者の予想は、RAV4 PHVのバッテリー総電力量18.1kWh、EV走行距離は95kmを越える、総電力量20kWhでEV航続距離「100km」を狙ってくると考えている。おそらく新型アウトランダーも、次期型エクストレイルも、この値にしてくるだろう。日産の今後を大きく左右する次期型エクストレイルがどれだけの衝撃をもって登場してくるのか、非常に楽しみだ。

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