日産 デュアリス(キャシュカイ)
日本ではかつて「デュアリス」として販売されていたクロスオーバーSUVは、欧州では「キャッシュカイ(QASHQAI)」という名で販売されています。日本では初代モデルで販売終了となってしまいましたが、欧州では2代目キャッシュカイが、北米でも2017年からは、ローグスポーツという名で販売されています。
キャシュカイは、もともと欧州Cセグメントを狙って開発されたSUVです。欧州市場では、「VWゴルフ」が属するCセグメントハッチバックが主流であり、日産は、それまで欧州地域で主力であった「プリメーラ」の後継となる新たなジャンルとして、ハッチバック車とSUVの中間に位置するクロスオーバーSUVを開発したのです。
2007年発売の初代キャシュカイは、使い勝手の良いコンパクトなサイズと、その力強い走り、そして独特のデザインが評価され、発売開始からわずか9カ月で、欧州での販売累計台数が10万台を突破、累計200万台以上を販売した大ヒット作となりました。
2014年の2代目へのモデルチェンジ後もその人気は健在で、欧州地域にて年間20万台以上が売れているメガヒットモデルです。なお、2021年春には、3代目が欧州で発表される予定で、更なる活躍が期待されています。
ホンダ CR-V
ホンダCR-Vは、北米市場で大ヒットしているミドルサイズSUVです。毎年30万台以上(2019年は38万台)が販売されており、北米ホンダのブランドを築き上げた一台です。
日本国内で、初代CR-Vが登場したのは1995年。登場当時、その前年に発売されたトヨタRAV4と、人気を2分する存在でした。販売台数ではCR-VのほうがRAV4を圧倒しており、登場翌年の1996年には、登録車販売台数ランキングで7位にランクイン。SUVにカテゴリされるクルマがトップ10にはいったのは、CR-Vが初めてでした。
CR-Vは当初、日本国内のみの販売でしたが、海外でも販売を開始すると、瞬く間に大ヒット。2001年に登場した2代目、2006年の3代目、2011年の4代目、2016年の5代目と、「ホンダ」ブランドへの評価が高い北米で、大きく支持されました。
その半面、日本国内での販売は伸び悩み、ヴェゼルと入れ替わるように、4代目の途中、2016年でいったん日本市場から姿を消すことになってしまいました。その後、2018年に日本市場へ復帰を果たしたCR-Vですが、現時点の販売は苦戦しています。デザインや性能は良いだけに、今後のマイナーチェンジに期待したいところです。
日産 エクストレイル(ローグ)
日本でも人気のエクストレイルですが、2013年に登場した3代目(T32型)から「ローグ」として販売されている北米でも大ヒットしています。2019年は、前述のRAV4・CR-Vに続く、約35万台を売り上げており、北米日産の販売を牽引している主力モデルです。
2020年10月、北米市場では日本に先行してT33型ローグへとモデルチェンジしています。いかにも北米らしい、アグレッシブなデザインで、タフさが際立つエクステリアと、高級感の漂うインテリア、最新鋭のデジタルメーターや各種先進装備も充実しており、T33型も人気が出ることは間違いないでしょう。
日本向けの新型エクストレイルは2021年デビューの予定。北米のローグとまったく同じデザインで出てくるのか、注目です。
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