初代シエンタ 2010年8月販売終了→2011年5月再販売
コンパクトミニバンの先駆車だったホンダモビリオのフォロワー(後追い)として2003年に登場した初代シエンタは成功を収めたモデルだったが、2008年にダイハツ主導で開発されたパッソセッテ&ブーンルミナスを後継車に絶版となる予定だった。
しかしパッソセッテ&ブーンルミナスはヒンジドアだった点や当時始まったエコカー減税の対象ならなかったことなどを原因に、販売が軌道に乗らなかった。
という背景もあり、初代シエンタの販売は延長され、半年ほどの販売中断後の2011年5月にはマイナーチェンジされたうえで販売を再開。シエンタは2015年には2代目モデルにフルモデルチェンジされ、2019年には月間販売台数ランキングで2回1位になるほどの人気車になった。
2代目ハリアー 2012年9月国内販売終了→3代目ハリアー 2013年12月に国内専売モデルとして復活
2代目ハリアーはもともと海外でレクサスRXとして販売され、その日本仕様だったハリアーも2代目モデル(2003年登場)だった2009年にレクサスRXが日本に投入されたのを理由に絶版となる予定だった。
しかし、2代目ハリアーはブランドイメージが高い割にリーズナブルだったのを理由に堅調に売れ続けたため、絶版から一転し2013年に日本専用のゴーズジャスなミドルSUVとなる3代目にフルモデルチェンジされた。
まさかの絶版から一発逆転の国内専用モデル発売にこぎつけた。スタイリッシュなエクステリアと手頃な価格、そしてなんといってもハリアーというブランド力もあり、大ヒット。
けっして2代目ハリアーが売れていなかったわけではなく、販売不振からの一発逆転というわけではないが、発売当時は、ハリアーの国内販売終了を惜しむ声が多く、国内専用の3代目が発売した際には反響が大きかったのを覚えている。
先代となる3代目と昨年登場した現行型4代目ハリアーは全盛期のマークII三兄弟のような人気車となり、現在も長い納車待ちが続いている。
3代目RAV4 2016年8月国内販売終了→5代目 2019年4月国内発売復活
1994年5月に登場した初代RAV4は、5ナンバーサイズの小型SUVで、愛らしいデザインがウケて日本でもヒットしたが、その後は代を重ねるごとにボディサイズが大きくなり、国内販売台数は減り続けていた。
4代目にいたって、ついに事実上の姉妹車であるハリアーが発売されたこともあり、国内導入見送り。2016年8月にいったん消滅となった。4代目の全幅は1845mmに達し、当時の日本はSUVブームと言えるほどではなく、販売が見込めないと判断されたのだ。
ところがその後、SUVブームが日本にも波及。海外ほどではないにせよ、かなりの台数が売れるようになった。国産SUVの大型化も進み、ハリアーはもちろんのこと、全幅1820mmのエクストレイル、1840mmのCX-5が、特段の抵抗なく売れていた。
こういう状況になれば、RAV4も売れる可能性がある。そう判断したトヨタは、5代目の登場とともに国内でもRAV4を2019年4月に復活させた。ただし月間販売目標台数は3000台/月と控え目。実際にはその約2倍も売れているから、復活は大成功だった。
RAV4が復活できたのは、日本でも徐々にSUVブームが盛り上がってきたことと、日本人の全幅に関するこだわりが薄れてきたこと。
そして新型のデザインが日本人が好む直線基調になり、顔つきもランクル的ないかついものに変わって、「これなら日本でも売れるかも」となったからだろう。加えて、RAV4は4WD機構がより本物志向になっていたので、その点でもアピールできると考えたのかもしれない。
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