R34GT-R RX-7 ジムニー…プロが選ぶ人生一度は乗りたい「夢とロマンの詰まったクルマ」


 夢とロマンが詰まったクルマこそ、愛し長く付き合えるクルマではないだろうか。クルマは高い買い物だ。理屈だけで買える代物ではない。自分の背中をもう一押しするもの、それは夢とロマンではないだろうか。

 本企画では、夢とロマンが詰まったクルマを紹介しよう。どれか1台でも「ああ、俺の求めていたクルマはコレだったのか」というクルマが見つかるかも。

【画像ギャラリー】スーパーカーでも軽でも夢とロマンは乗せられる! プロが追い求めるクルマ16台をチェック!!!

※本稿は2021年1月のものです
文/清水草一、松田秀士、片岡英明、写真/ベストカー編集部
初出:『ベストカー』 2021年2月10日号


■「フェラーリ教教祖」は意外と現実的? 清水草一の夢とロマンがあるクルマ

●世界最小オフローダー スズキ ジムニー/ジムニーシエラ

 ジムニーには夢とロマンがある! なにせ世界最小にして世界最強(かも)のオフロード4WD車なんだから! オフロードを走らなくたって、「走れば最強」というポテンシャルだけで、夢とロマンが満タンじゃないですか!

 その夢とロマンを得るための犠牲も最小レベルだ。普段乗りとしてまったく問題なく便利だし。

 弱点といえば、まず軽としては燃費がイマイチなこと。特にATはCVTじゃなく、構造的にタフなトルコン4速ATなので、燃費は伸びない。あとは3ドアということですね。後席へのアクセスは、さすがに5ドアには負ける。

 でも犠牲はたったのそれだけ! それで夢とロマンがお安く買える! あ、納車待ちが1年以上か……。いや、それもまた夢とロマンだ! フェラーリの新車買うみたいで。デザインも超シンプルで武骨で最高! これぞ夢とロマンの結晶だ!

スズキ ジムニー/ジムニーシエラ。世界最小&最強なオフローダー。夢とロマン詰まりまくりだ!

●ギリ手が届く「ザ・ラスト・スーパーカー」 アルピーヌA110

 もう速すぎるスーパーカーに、夢やロマンはない。逆に、実力を発揮する場がない閉塞感を感じるだけ。籠の鳥と言いましょうか。サーキットを走ればいいんですけど、それもまた籠みたいなもん。

 で、現実的な夢とロマンを感じられるスポーツカーのなかで、一番スーパーカー的なのが、アルピーヌA110だと思うのです。馬力は252から292で、かつての国産車の自主規制枠だった280psに近い。思えばあれが夢とロマンの最適値だったのかも……。それで、車両重量1100kgちょい。

 このスペック、実は我が愛車のフェラーリ328にかなり近い! 328は首都高あたりを流しても最高に気持ちいいよ! アルピーヌはミドシップで操縦性も抜群だし、ハンドリングオタクも完璧に納得だ。これでMTがあれば文句なしなんだけど、そこは惜しい! 私は、これぞ「ラストスーパーカー」だと思ってます

アルピーヌA110。もう日本メーカーは作ってくれない、ハイパワーなライトウェイトスポーツ。あの頃の熱狂をもう一度!

●究極の愛されキャラ フィアット500

 クルマって、常に擬人化されるキカイじゃないですか。でもってフィアット500は、誰が見たって究極の愛されキャラじゃないですか。フィアト500を買うってことは、ペットを飼うようなもの。それだけで生活に潤いが生まれる予感がビンビンするよね! だってかわいい子犬がうちに来るんだから。

 もう登場から13年もたつけど、このクルマはまさにタイムレス。進化する必要がない。キミはそのままでいいんだよ、ずーっと一緒にいておくれ。きっとそんな気持ちになれる。ダメなところも全部愛せる! 

 フィアット500でトコトコ走ってると、しみじみシアワセを感じるのです。フィアット500がくれるのは、永遠のユートピア的な、平穏で癒やしに満ちた夢とロマンだ。キャンバストップならなおさらイイ! ツインエアだとさらにイイ! いまだに買ってなくて本当にスイマセン。

フィアット500。ずっと変わらないというロマン。刺激が欲しいなら、アバルト595という選択も

●王様気分が味わえる日本車 トヨタ センチュリー

 センチュリーが見せてくれるのは、荘厳な夢とロマンだ。これは宮殿とかお城みたいなものですから。

 子どもの頃、大きくなったら王様になりたいと思ったでしょ? え、思ってない? 新幹線の運転手だった? そう……。

 でもまあ、センチュリーに乗れば王様気分を味わえる。最低限社長気分。それはまさに夢とロマン! 2000万円というお値段を考えると、なかなか買えるもんじゃないけど、それもまた夢とロマンだよね。

トヨタ センチュリー。「5L V8エンジン+モーター」という変態仕様のハイブリッドにも夢とロマンを感じさせてくれる

●小さいボディにでっかい夢 ホンダ N-VAN

 子どもの頃、空き地に基地を作って遊ばなかった? 私は隣が空き地だったから、毎日基地遊びしてました。

 N-VANはまさにアレだ。大人用の子どもの基地みたいなもの。これを車中泊仕様にすれば、もう基地の完成! さっそく道の駅で車中泊してみよう! 最悪自宅の車庫で寝泊まりしたっていい! 自分の基地だもん! ああ、これこそ夢とロマン。夢とロマンは小さいほうがいいかもしれない。そのほうが大きく広がる気がするから。

ホンダ N-VAN。夢とロマンは小さいほうが大きく広がる、名言である。N-VAN、夢とロマンにあふれたクルマだ

■超一流ドライバーは何を挙げる? 松田秀士の夢とロマンがあるクルマ

●広大な荷室で遊び倒せ トヨタ ハイエース

 全長4695mm/4840mm/5380mm、全幅1695mm/1880mm。ちょっとパズル的な組み合わせが可能なボディサイズにガソリンとディーゼルのパワーソースが選べる。

 ロケ車など幅広いニーズに応えるユーティリティに注目されているが、ボクが考える夢があるグレードは5人乗りのスーパーGL。全長4840mmのモデルでも後席を畳めばなんと3mもの巨大な荷室が現われる。

 ベッドを入れて車中泊もよし、いろんな遊び道具を入れて飛び出すのもよし。とにかくこのキャビンスペースには夢が詰まっている。

 月に5000台以上販売されているモデルなので、アフターパーツの市場も活況で、キャンピング系のグッズも多い。

 サスペンションやホイール&タイヤ(ホワイトレターもある)も多く、特にタイヤはLT対応のワイドタイヤなど、オリジナルフォルムが作れる。

トヨタ ハイエース。これだけ大きいと活用方法の幅も広い。実は遊べるクルマなのだ

●実はロマンにあふれている マツダ MX-30

 MX-30はもともとEVとして開発されたモデル。昨年オスロー(ノルウェー)で外板をCX-30に仮装したEV(中身はMX-30)に試乗した時、いたずらにパワーを追い求めないEVのMX-30のコンセプトに感心。アクセリング&ハンドリングがすべてにおいてスムーズだった。

 24Vマイルドハイブリッドを搭載したガソリンエンジンで登場した現行モデル。この先には、ピュアEV、プラグインハイブリッドそしてロータリーエンジンで発電するレンジエクステンダーと夢のモデルが予定されているのだ。

 ボクが最も注目しているのは最後に挙げたロータリーレンジエクステンダー。オスローの試乗会場にはそのカットモデルが展示されていたのだが、サイド排気のシングルロータリー。ロータリーエンジンはローターの中心軸に出力軸があるので並列に発電機を並べコンパクトにモジュールを形成できる。

 どんなサウンドなのか? センターピラーのない開放感あるサイドドアを全開にして、電池容量の心配なしにアウトドアを楽しむのもイイね。

マツダ MX-30。ロータリーエンジンは再び我々に夢を見させてくれるのか?

●スピードだけならポルシェ トヨタ RAV4 PHV

 PHV化によってフロントモーターを大幅にパワーアップできたのがこのモデルの最大の注目点。

 PHVのフロントモーター(182ps/27.5kgm)はハイブリッド(120ps/22.4kgm)に比べて62‌ps/5.1kgmもハイパワー。これによって停止状態からの加速そのものがとても速く、スポーツ性がまるで異なる。

 搭載される18.1kWhのリチウムイオン電池はPHVとしては最大容量。おそらくこれだけで200kg以上の重量があり、これを床下に搭載することで車高の高いSUVをスポーツカーのように低重心化することができる。

 オンロードからオフロードまで、重量増はタイヤグリップへのダウンフォースとなり、低重心なコーナリングが楽しめるのだ。

 しかもエンジンという発電機を搭載しているわけで、アウトドアや災害時での電力の供給にも対応する。夢とロマンだけではない、実用性の高いモデルなのだ。

トヨタ RAV4 PHV。EV航続距離95kmもさることながら、システム最高出力306ps、0-100km/h加速6秒とは夢があるクルマだ!

●ロマンフォーエバー マツダ ロードスター

 究極のコンパクトオープンスポーツ。走りが軽快なだけではない。真冬の、しかも深夜の市街地に繰り出してみよう。もちろんオープンにしてダウンなど防寒対策とヒーター全開。

 静まり返った街路樹や消えたネオンサイン。それらがまるで映画のなかのワンシーンのように映るはず。

 それはバーチャルのようでリアルの世界。身の丈サイズのコンパクトでデザインコンシャスなロードスターだから感じられる新しい楽しみ方だ。

初代モデルから変わらないコンセプトのマツダ ロードスター。庶民の夢とロマンを体現したクルマといえる

●乗ればそこはフランス シトロエンベルランゴ

 左右の後席スライドドアにパワースライドは用意されていない。乗りたければ、降りたければ自分で開け閉めする。そう、普通の4ドアと同じなのだ。このようなとてもシンプルな考え方はドライブフィールにも反映される。

 ハンドリングが特別高性能なわけでもなく、ごく一般的なレベル。しかし、ステアリングを切ったりブレーキを踏んだ時に感じさせるクルマ本来の素直さ。

 誰かが同乗する時、ともに同じ立ち位置で平等にこのクルマの楽しさを、いつの間にか共有している。そんな不思議なモデルなのだ。

シトロエン ベルランゴ。「素直さが魅力」と松田氏が語るシトロエン ベルランゴ。乗ってみたらビビっとくるかも!

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