R34GT-R RX-7 ジムニー…プロが選ぶ人生一度は乗りたい「夢とロマンの詰まったクルマ」

■超一流ドライバーは何を挙げる? 松田秀士の夢とロマンがあるクルマ

●広大な荷室で遊び倒せ トヨタ ハイエース

 全長4695mm/4840mm/5380mm、全幅1695mm/1880mm。ちょっとパズル的な組み合わせが可能なボディサイズにガソリンとディーゼルのパワーソースが選べる。

 ロケ車など幅広いニーズに応えるユーティリティに注目されているが、ボクが考える夢があるグレードは5人乗りのスーパーGL。全長4840mmのモデルでも後席を畳めばなんと3mもの巨大な荷室が現われる。

 ベッドを入れて車中泊もよし、いろんな遊び道具を入れて飛び出すのもよし。とにかくこのキャビンスペースには夢が詰まっている。

 月に5000台以上販売されているモデルなので、アフターパーツの市場も活況で、キャンピング系のグッズも多い。

 サスペンションやホイール&タイヤ(ホワイトレターもある)も多く、特にタイヤはLT対応のワイドタイヤなど、オリジナルフォルムが作れる。

トヨタ ハイエース。これだけ大きいと活用方法の幅も広い。実は遊べるクルマなのだ
トヨタ ハイエース。これだけ大きいと活用方法の幅も広い。実は遊べるクルマなのだ

●実はロマンにあふれている マツダ MX-30

 MX-30はもともとEVとして開発されたモデル。昨年オスロー(ノルウェー)で外板をCX-30に仮装したEV(中身はMX-30)に試乗した時、いたずらにパワーを追い求めないEVのMX-30のコンセプトに感心。アクセリング&ハンドリングがすべてにおいてスムーズだった。

 24Vマイルドハイブリッドを搭載したガソリンエンジンで登場した現行モデル。この先には、ピュアEV、プラグインハイブリッドそしてロータリーエンジンで発電するレンジエクステンダーと夢のモデルが予定されているのだ。

 ボクが最も注目しているのは最後に挙げたロータリーレンジエクステンダー。オスローの試乗会場にはそのカットモデルが展示されていたのだが、サイド排気のシングルロータリー。ロータリーエンジンはローターの中心軸に出力軸があるので並列に発電機を並べコンパクトにモジュールを形成できる。

 どんなサウンドなのか? センターピラーのない開放感あるサイドドアを全開にして、電池容量の心配なしにアウトドアを楽しむのもイイね。

マツダ MX-30。ロータリーエンジンは再び我々に夢を見させてくれるのか?
マツダ MX-30。ロータリーエンジンは再び我々に夢を見させてくれるのか?

●スピードだけならポルシェ トヨタ RAV4 PHV

 PHV化によってフロントモーターを大幅にパワーアップできたのがこのモデルの最大の注目点。

 PHVのフロントモーター(182ps/27.5kgm)はハイブリッド(120ps/22.4kgm)に比べて62‌ps/5.1kgmもハイパワー。これによって停止状態からの加速そのものがとても速く、スポーツ性がまるで異なる。

 搭載される18.1kWhのリチウムイオン電池はPHVとしては最大容量。おそらくこれだけで200kg以上の重量があり、これを床下に搭載することで車高の高いSUVをスポーツカーのように低重心化することができる。

 オンロードからオフロードまで、重量増はタイヤグリップへのダウンフォースとなり、低重心なコーナリングが楽しめるのだ。

 しかもエンジンという発電機を搭載しているわけで、アウトドアや災害時での電力の供給にも対応する。夢とロマンだけではない、実用性の高いモデルなのだ。

トヨタ RAV4 PHV。EV航続距離95kmもさることながら、システム最高出力306ps、0-100km/h加速6秒とは夢があるクルマだ!
トヨタ RAV4 PHV。EV航続距離95kmもさることながら、システム最高出力306ps、0-100km/h加速6秒とは夢があるクルマだ!

●ロマンフォーエバー マツダ ロードスター

 究極のコンパクトオープンスポーツ。走りが軽快なだけではない。真冬の、しかも深夜の市街地に繰り出してみよう。もちろんオープンにしてダウンなど防寒対策とヒーター全開。

 静まり返った街路樹や消えたネオンサイン。それらがまるで映画のなかのワンシーンのように映るはず。

 それはバーチャルのようでリアルの世界。身の丈サイズのコンパクトでデザインコンシャスなロードスターだから感じられる新しい楽しみ方だ。

初代モデルから変わらないコンセプトのマツダ ロードスター。庶民の夢とロマンを体現したクルマといえる
初代モデルから変わらないコンセプトのマツダ ロードスター。庶民の夢とロマンを体現したクルマといえる

●乗ればそこはフランス シトロエンベルランゴ

 左右の後席スライドドアにパワースライドは用意されていない。乗りたければ、降りたければ自分で開け閉めする。そう、普通の4ドアと同じなのだ。このようなとてもシンプルな考え方はドライブフィールにも反映される。

 ハンドリングが特別高性能なわけでもなく、ごく一般的なレベル。しかし、ステアリングを切ったりブレーキを踏んだ時に感じさせるクルマ本来の素直さ。

 誰かが同乗する時、ともに同じ立ち位置で平等にこのクルマの楽しさを、いつの間にか共有している。そんな不思議なモデルなのだ。

シトロエン ベルランゴ。「素直さが魅力」と松田氏が語るシトロエン ベルランゴ。乗ってみたらビビっとくるかも!
シトロエン ベルランゴ。「素直さが魅力」と松田氏が語るシトロエン ベルランゴ。乗ってみたらビビっとくるかも!

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