便利! なのになぜ普及しない? アウトドア全盛時代に最適 リアガラスだけ開くクルマ 13選


 バックドアとは別に、バックドアのガラスのみが独立して開く「ガラスハッチ」。ひと昔前は、クロカンからステーションワゴン、クーペまで、このガラスハッチを装備していたクルマは多くあったが、現行モデルでの採用は少なくなっている。

 ガラスハッチは、バックドアを開かずとも荷物の出し入れが可能なため、大きなバックドアを開くことのできない狭い場所で便利だ。また、キャンプへ行くときなどたくさんの荷物を積み込むと、バックドアを開けた際、荷崩れしてしまうことがあるが、ガラスハッチだけをあけることで、荷崩れを防ぐことができる、という利点もあり、アウトドアがブームとなっていた90年代に積極的に採用されていた装備だ。

 アウトドアブームが再燃しているいま、このガラスハッチも再び見直されていい装備ではないだろうか!?

 そこで今回は、ガラスハッチを備える、レアな現行車をご紹介するとともに、懐かしのガラスハッチ装備車もご紹介。使い慣れると、想像以上に使い勝手はいい装備だ。

文:吉川賢一
写真:TOYOTA、NISSAN、Citroen、BMW、SUZUKI、ベストカー編集部

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ガラスハッチを備える、レアな現行車

●トヨタランドクルーザープラド(J15型)2009年~

 現行型ランドクルーザープラドは、2009年にデビューした4代目だ。2017年のマイナーチェンジによってエクステリアデザインを刷新している。ガラスハッチは、スマートキーのワイヤレス操作や、ガラス脇に付いているスイッチ操作で可能となっている。

古き良きクロカンの名残があるランドクルーザープラド
クロカンの名残とともに、ガラスハッチも残されている

●日産セレナ(C27)2016年~

 現行型セレナは2016年にデビューした5代目。セレナに採用されているデュアルバックドアは、バックドアの上半分を、バックドアの日産エンブレムにあるスイッチを押すことで開けることができる。大きなバックドアのセレナだが、上半分だけを開くことで、バックドア全体を開け閉めするよりも軽い力でできる。

子育て世代に大人気の日産セレナ
荷室を大きく開けて車内を人に見られるのがいや、というかたにもおすすめ

●BMW3シリーズツーリング(G21) 2019年~/BMW5シリーズツーリング(G31 )2017年~

 BMWの主力モデルである3シリーズツーリングと、その上位モデルの5シリーズツーリングには、独立開閉式リヤウインドウが装備されている。ラグジュアリークラスでは珍しい装備だ。

 BMWの独立開閉式リヤウインドウは、トノカバーが連動で開くため、ガラスハッチを使いつつ、しっかりプライバシーを守ることもできる。さすがBMWといった装備だ

ステーションワゴンタイプのツーリングのみにある、BMWの独立開閉式リヤウインドウ(写真は3シリーズツーリング)
BMWでもSUVにはガラスハッチの設定はない SUVの場合はガラス位置が高いため、余計不便なのだろう(写真は3シリーズツーリング)

●シトロエンベルランゴ 2020年~

 シトロエンらしい個性とユニークさにあふれたデザインが魅力のベルランゴも、ガラスハッチを採用している。日本登場は2020年。

 ルノー・カングーをライバルとしており、商用車ベースとあって、プラスチックが剥き出しのダッシュボードなどは気になるところだが、広いガラスサンルーフがついた車内は、本当に明るい。

おしゃれなフランス車、というよりも「働くクルマ」といった感じのベルランゴ
 ガラスハッチを装備したのも実用性を重要視してのことだろう

懐かしのガラスハッチ装備車

●日産パオ(PK101989年~1991年

 1989年1月に期間限定車として発売され、1989年12月に生産終了、1991年2月に販売終了したパオ。納期は最長で1年半に達するほど、人気のあったクルマだ。状態の良い個体は、いまでも高値で取引されている。このクルマもガラスハッチを採用していた。

日産パオ(PK10)1989年~1991年
ガラスハッチはパオの「旅行やサファリの冒険気分を味わう」というコンセントにぴったりの装備だ

●日産テラノ(WD21)1986年~1995年

 初代テラノは1986年にデビュー、ダットサンピックアップトラック(D21型)をベースに開発されたクルマだ。オフロード向けのサファリに対して、オンロードでの快適性を狙ったテラノは、フロントにダブルウィッシュボーンを採用するなど、乗り心地が重要視されていた。 

日産テラノ(WD21)1986年~1995年
同時期に販売されていた2代目サファリのバックドアは観音式であるのに対し、テラノは跳ね上げ式 ガラスハッチオープナーはテラノの最上級モデルに採用されていた

●日産キューブ(Z10)1998年~2002年

 初代キューブは2代目マーチをベースにしたハイトワゴンだ。ユニークなスタイリングで、一躍人気モデルとなった。この初代モデルにはガラスハッチがあったが、2代目モデルからは廃止された。

日産が威信をかけて開発した、Z10(初代)キューブ
爆売れした2代目キューブ以降では、ガラスハッチは不採用となった

●日産リバティ(M12)1998年~2001年

 「パパ・ママリバティ」のCMキャッチフレーズが有名なリバティも、ガラスハッチだった。デビュー時はプレーリーリバティであったが、2001年にはリバティと改名。2002年登場の後継車ラフェスタへとバトンチェンジをした。

日産リバティ(M12)1998年~2001年
スライドドアで、「パパ・ママリバティ」のキャッチフレーズどおり、子育て世代の使い勝手が重要視されたクルマだった

●日産アベニールサリュー(W10)1993年~1998年

 ヒット商品となったスバル・レガシィを強く意識した、日産の5ナンバーサイズのステーションワゴンである、アベニールサリュー。4WDに2リッター直4ターボのSR20DET搭載モデルには、新開発リヤマルチリンクサスペンションを採用するなど、走りも磨かれていた一台だった。

 長いリアオーバーハングとしたことで、荷室容量は広大。ガラスハッチも大いに役立ったことだろう。

日産アベニールサリュー(W10)1993年~1998年
「男と女のウィークエンド・スポーツ」をキャッチフレーズとした当時のテレビCMでは、サーキットを走るアベニールサリューの助手席で、松嶋菜々子さんが振り回される様子が話題になった

●日産プレサージュ(U31)2003年~2009年

 ホンダオデッセイの対抗車として開発された、日産のラージミニバン「プレサージュ」。ガラスハッチが採用されていたのは、2003年に登場した2代目だ。

 プレサージュのガラスハッチは、ガラスハッチを開けた状態でリアハッチを開けると、ガラスハッチの位置はそのままに、リアハッチが合体してロックされる仕組みとなっていた。高さのないところで役立った。

日産プレサージュ(U31)2003年~2009年
日産によると、ミニバンで初めてガラスハッチを採用したのが、このプレサージュ 派手なクルマではなかったが、実用性には優れていた

●日産ステージア(M35)2001年~2007年

 2001年に登場した2代目ステージアにも、ガラスハッチが採用されていた。ステージアは、北米市場を視野に開発されたV35型スカイラインと同じ、FMプラットフォームが採用されたステーションワゴン。スカイラインとは異なり、ステージアは国内専売だった。

 搭載エンジンはすべて直6(RB型)で、2.0リッターNA、2.5リッターNA、そして2.5リッターターボの3種類。ゆったりとしたスペースの3ナンバーサイズのボディで、インテリアも当時の高級車ばりの豪華さであった。

日産ステージア(M35)2001年~2007年
樹脂製バックドアを採用したことで、従来型よりも、大幅な軽量化を実現 バックドア開閉時の軽さは評判が良かった

●トヨタセラ(EXY101990年~1996年

 当時はスーパーカーでしか採用事例がなかったバタフライドアを、日本車で初めて採用したトヨタ「セラ」。このクルマもなんとガラスハッチを採用。左右ドアと併せて、3枚のドアを開いた様子は、まさに昆虫が飛ぶ前に羽根を広げたような状態になった。

トヨタセラ(EXY10)1990年~1996年
全面ガラスの「グラッシーキャビン」 「全天候型オープンカー」ともいわれたが、実際夏の車内はかなり過酷だったようだ

●スズキツイン(EC22S)2003年~2005年

 スズキが発売していた二人乗りの軽クーペ「ツイン」。5速マニュアル車で570kgという超軽量なボディは、当時としても驚異的な数値だった。

 デビュー当時、エアコンやパワーステアリングなどを非装備としたことで税抜49万円での価格を実現した。徹底的なコストダウンのため、ガラスハッチによってバックドアの代用としていた。

スズキツイン(EC22S)2003年~2005年
ツインの原型である「Pu3コミュータ」は、第33回東京モーターショーで「ザ ベスト コンセプトカー」特別賞を受賞している 期待されたクルマであったが、斬新すぎたのか、短命に終わってしまった

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