■技術的エポックメイクな金字塔車
2030年代には内燃機関だけで走るクルマを禁止。
それがコンセンサスとなった現在、技術開発も電動化時代への移行を意識したものが主流となってきている。
そこで金字塔となりそうなのは、事実上世界初の市販FCVとなったMIRAIだ。
2014年デビューの初代は、まだ未完成な部分は残っていたが、それでもリースではなく売り切りでFCVを市販したという実績は素晴らしい。
予想以上の進化を遂げた第2世代のMIRAIを見ればわかるとおり、FCVに関してトヨタは本気(マジ)。
水素インフラの整備という大きな課題は残っているが、EVとの覇権争いがますます面白くなってきたのは間違いない。
一方、電動化の主流であるEVは、初代リーフが2010年デビュー。スタートダッシュは世界に先駆けていたと評価できる。
しかし、当初目論んでいた、電池を内製化してEV開発の主導権を握るというシナリオが早々に軌道修正を余儀なくされ、テスラをはじめとする新興EVベンチャーに追い着かれてしまったのは痛い。
新しいアリアでの仕切り直しが注目される。
もうひとつ、内燃機関にもまだ活躍の余地があるという意味で、マツダのSKYACTIV-Xも注目だ。究極の内燃機関として金字塔となる可能性もあると思うぞ。
(選定:鈴木直也)
■デザインの金字塔車
これは文句なしです。あえて詳しく書く必要がないほど、あまりにも美しくてキュートだ。
初代ロードスターも1980年代を代表する傑作デザインなれど、ロードスターのデザインはこの4代目で完成を迎えたと考え、こちらに集約させていただきました。
なにしろこのサイズで、キュートなのに同時にグラマラスさを感じさせてくれるのだ。特にテールのキュッと引き締まった造形はセクシーそのもの。
正面切ってセクシーと言い切れる国産車なんてほとんどナイヨ! なんせ国民性がセクシーから遠いですから。このデザインは、国産車として奇跡の金字塔だ!
(選定:清水草一)
■実用度の金字塔車
2017年以降、軽自動車と小型/普通車を合わせた国内販売の暦年総合1位は、N-BOXが守っている。この基礎を築いたのが2011年に登場した初代N-BOXであった。
全高は1700mmを上まわり、ホイールベースも現行型と同じく、軽自動車で最長の2520mmだ。車内は抜群に広く、4名で快適に乗車できた。
後席を畳めば大容量の荷室になり、燃料タンクを前席の下に搭載するから床も低い。自転車を積む時も、前輪を大きく持ち上げずに済む。
後席や荷室を使わないユーザーも、この広さとスライドドアなどの機能に圧倒されて購買意欲を高め、絶好調に売れた。
(選定:渡辺陽一郎)
■走りの金字塔車
やっぱり86でしょうね!
このクルマがデビューするまで、スポーツカーはパワーアップを繰り返してきた。
こう書くと「ロードスターは違う」みたいに思うかもしれない。
確かにロードスターも限られたパワーを楽しもうというコンセプトだったものの、発展性なし。だからこそモータースポーツにまったく出てこない。
86はベース車両こそあえてノーマルエンジンでもテールを滑らせられるようなクルマ作りを狙っていたが、そのうえで手を加える楽しさも持たせている。
世界中のモータースポーツシーンで86が愛されているのを見てもわかります!
(選定:国沢光宏)
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