ガソリン車だ、EVだ、FCVだ、はたまたアップル社が参入だと、クルマ業界が多角化に鎬を削る大変革時代。2021年のはじめにトンデモないクルマが話題になっているのをご存じだろうか。
そのクルマはまったく新しいパワートレーンで動き、排出CO2なども極限まで抑えられる。何より世界中の自動車メーカーが注力する「自動運転」技術も完全に実現している。
そんな夢のようなクルマが所狭しと活躍する新世代のクルマ系映像作品が、現在テレビ東京系「きんだーてれび」内で大人気放送中の『PUI PUI モルカー』なのだ!
本稿ではそんな話題の『PUI PUI モルカー』について特集。自動車専門メディアにはもちろん初登場。モルカーも「カー」であり、すべてのクルマに愛を!! の信念にのっとってお届けいたします。
※本稿は2021年2月のものです
文/西尾タクト 写真・Ⓒ/見里朝希JGH・シンエイ動画、モルカーズ
初出:『ベストカー』 2021年3月26日号
【画像ギャラリー】声は実際のモルモットが担当!!! 登場キャラクターや名場面をギャラリーでチェック!!!
■動物? クルマ??? 「モルカー」ってなんなの?
そんな不粋な疑問は吹き飛んでしまうほどの可愛さをもつモルカーたち。作品内では、ドライバーや通行人も登場するのだが、あくまで主役はモルカーたち。
彼らの動く姿でまず最初に心を打たれるのが、クルマのタイヤによく似た四つの脚の動きだ。
車輪は回転することなくトコトコと小さな足のように動き、モルカーは「走る」のだ。
この時点でクルマ雑誌としてインプレッションできることは「モルカーは基本的にAWD車」であるということ。
ターマックでもグラベルでも、仲間のモルカーの頭の上さえも、プイプイと突き進む姿がとにかくカワいい♡
■身勝手な人間のメタファー 交通ルールの啓発に一石!?
可愛いモルカーたちに対比されるように登場するのが、身勝手な行動を起こす人間たちの描写だ。
運転中にスマホをいじって渋滞を作り出すドライバーや、ごみをポイ捨てし続けるドライバー、炎天下のモルカー車内に動物を放置するドライバー、そしてモルカーをジャックする銀行強盗まで。
作品を見ているチビッ子たちに「こんなオトナになってはダメ」と、教育すべき点もしっかり描かれている。
また、このモルカー世界は、毎回が別の世界線なのかというくらい設定が自由だ。
第5話では突然市街地サーキットでモルカーレースが開催されたかと思いきや、第6話では突然世界がゾンビで埋め尽くされていた。
次の回になれば、すべてなかったようにプイプイと仲よく群れるモルカーたち。
細かいことよりも、「モルカーたちが自由に走り回れる世界」ありきで、見ている側も細かいことは忘れて笑顔になってしまう。
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