環境への対応が迫られ、世界的に「電動車へ」という流れにある自動車業界。日本でも、東京都の小池都知事が「2030年以降、ガソリン車の販売を禁止するよう制度改正したい」とするなど、特に最近、電動化への流れが加速している。
本当に10年後にそのような状況にできるかどうかはさておき、クルマを「移動ツール」として考えている方には、電動化しようがしまいが(価格への跳ね返り以外は)どうでもいいだろう。むしろ、本当に環境にいいのであれば「めっちゃいいことじゃん」となると思う。
しかしそうでない方、ハイブリッド車が登場するずっと前からクルマに乗り、クルマが好きで、カーライフを楽しんできた方々にとっては、もやもやする点もあるかと思う。筆者もそのひとりだ。
「もやもや思う」理由については、時代が変わっていく寂しさや、電動化への疑問など、いろいろあるだろう。それももちろんあるが、今回は「ドライビングプレジャー」に焦点を置いてみようと思う。人によって、さまざまな意見があるかと思うが、以下では、筆者が考える「純ガソリン車でしか味わえない楽しさ」をお伝えしていく。
文:吉川賢一
写真:TOYOTA、NISSAN、HONDA、SUZUKI、SUBARU
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過去にリーフを1年所有していた筆者
筆者はリアルタイムの「イニD」世代だ。高校生時代に、『頭文字D』(しげの秀一著、1995年~2013年)の連載をリアルタイムで見て、大いに影響を受けた。同時に、2000年前後のWRCやJGTCにも惹かれ、モータースポーツ好きになった。18才で免許を取って初めて買ったクルマはマニュアルミッションのプリメーラ。週末に、山でクルマを走らせるのが何よりも楽しかった。
似たような仲間が周りにいたので、クルマいじりも好きだった。幸運にも、クルマを造る側の仕事に就くことができ、様々なクルマに触れることもできた。生粋の運転好きな諸先輩方には、まだまだ及ばないかもしれないが、運転歴は20年以上。
今は、ディーゼル車(尿素SCRシステム搭載のクリーンディーゼル)と、純ガソリン車(1.6L直4のMT)の2台を所有している。その前は日産リーフを1年間所有していた。ハイブリッド車は、今のところご縁がないため所有したことはない(試乗はたくさんさせていただいている)。
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