■ファン層がとにかく広い!! メディアミックスに期待大
おもしろいモノには必ず、「ファンによる2次創作」が生まれてくるという話を聞く。確かに、チビッ子たちも好きになったモノは、絵に描いたり、工作したり、夢中になる。
このモルカーが今とにかくSNSなどで爆発的に話題になっている所以は、イラストやフェルトのぬいぐるみなど、さまざまな2次創作があふれかえっている点にもある。
お題のひとつがクルマという幅広い素材であることから、モルカーを実在のクルマと結びつけたネタ、特殊車両へのアレンジや、『頭文字D』風の自作アニメをYouTubeにあげちゃう猛者もいる。
そのうち、愛車をモルカー風にした痛車や、レースやラリーにモルカー仕様の公式競技車両が登場する可能性もあるかと思うと、ココロがPUI PUIしてしまう♥
公式のグッズ展開はもちろんだが、ファンたちによるモルカーの盛り上げにも今後注目していきたいところだ。
安全装備だ、環境に配慮だ、といった開発競争も大切だが、「クルマに興味を持ってもらう」という大局的な視点では、2021年上半期のカー・オブ・ザ・イヤーは、すでにモルカーに軍配が上がっているかもしれない!?
■番組プロデューサーを直撃!!! PUI PUI インタビュー
今回は特別にシンエイ動画株式会社の林 郁美プロデューサーにお話しを聞くことができた。
●まず『モルカー』が生まれた経緯を教えてください。
林P:見里監督自身がもともとモルモットを飼っておられました。実は企画の段階でちょうど「あおり運転」が取り沙汰されていた時期でした。そんな状況を見ていて「イライラするドライバーたちが、モルモットのお尻を見て癒されてくれるような世の中ならいいよね」ということがありました。
●作品にはセリフが登場せず、2分40秒という長さもあってか、次回をまた見てみたい不思議な感覚を覚えますね。
林P:まずセリフがない点については、言葉のわからない小さなお子さんや、海外の人にも楽しんでいただけることを目指しました。当初は中長編の映画アニメという企画もあったのですが、朝の「きんだーてれび」で気軽に見てもらうことが、小さなお子さんにも喜んでもらえるだろうということになりました。
●作品制作のご苦労などがあれば、教えてください。
林P:制作は「ストップモーションアニメ」というコマ撮り手法を使っているのですが、1秒間に24コマという膨大な量の撮影を行うため、たった1秒でも撮影に1日かかってしまうことがあるんです。モルカーたちが大行進するシーンなんかは、圧巻ですのでぜひ注目していただきたいですね。
クルマでもあり、カワイイ動物のようでもあるモルカーたちの活躍、クルマ好きの皆さんもぜひご期待ください。
見里朝希 Misato Tomoki ……1992年東京都生まれ。2016年武蔵野美術大学造形学部視覚伝達デザイン学科卒業、2018年東京藝術大学大学院映像研究科アニメーション専攻修了。大学院の修了制作として発表した作品『マイリトルゴート』は「SHORT SHORTS FILM FESTIVAL&ASIA2019」ジャパン部門優秀賞、「パリ国際ファンタスティック映画祭(PIFFF)」でグランプリを受賞したほか、アルゼンチン、モロッコ、ドイツ、ポーランドなど国際映画・アニメ祭でも受賞国内外で数多く賞を受賞。パペットアニメ期待の新鋭として注目されている。本作『PUI PUI モルカー』がTVアニメ初シリーズ監督作品となる
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