■ホンダ シティ
シティはホンダが1981年に発売した小型車で、全長が3380mm、全幅が1570mm小さなサイズながら、全高は1470mmと当時では高めに設定され、広い室内を備えた。ところが1986年に発売された2代目では全高が1335mmまで一気に下がり、ホイールベース(前輪と後輪の間隔)を長くすることで広い室内を得た。
この2代目で国内版のシティは終了。その後は海外向けの車名になり、今はグレイスの姉妹車としてインドなどで売られている。
それでもシティは小型車にとって良い名前だ。覚えやすく、文字通り都会的でオシャレな語感もある。日本で売るグレイスも、シティを名乗ると良いだろう。これから新型の小型車を開発した時は、是非シティと命名して欲しい。それにしてもあの頃のホンダは、シビック、アコード、レジェンド、シティなど良い車名を考えていた。
■三菱 ランサーエボリューション
初代モデルはランサーをベースにした4WDの高性能車として1992年に発売された。この後、マイナーチェンジやフルモデルチェンジを重ねて性能を高め、最終型はランサーエボリューションXとなる。2015年にファイナルエディションを発売して生産を終えた。
今後の三菱は日産/ルノーと提携する中で、SUVを強めて行く。そこでエクリプスクロスにエボリューションモデルを設定したい。エクリプスクロスのプラットフォームは、ホイールベースの数値まで含めてアウトランダーやRVRと同じだが、ボディ剛性を高めて足まわりの設定も熟成され、走行安定性と乗り心地がとても優れている。高度なチューニングを施した2〜2.4Lターボを搭載しても、十分に許容できる素性を備えている。エクリプスクロスエボリューションを発売すべきだ。
■日産 シルビア
かつてスープラと同様に人気の高かったスポーツクーペのシルビアも、車名のリバイバルで蘇っていた。初代は1965年に発売され、アルミから削り出したフロントグリルを含め、外観は職人が手作業で仕上げる凝った高価格車であった。そのために1968年に生産を終えている。そして1975年に再びスペシャルティクーペとして復活した。
そこからはフルモデルチェンジを重ねて2002年の生産終了まで多くのファンに愛された。最終型まで後輪駆動を貫き、特に1988年に発売された5代目は、美しいボディが特徴で大ヒット作になった。6代目で3ナンバーサイズに拡大されたが、売れ行きが下降して7代目では再び5ナンバー車に戻している。しかし人気は回復しなかった。
このシルビアは復活させる価値の高いクルマだろう。2013年の東京モーターショーには、初代シルビア/3代目ブルーバード/3代目スカイラインなどを思い出させる「IDxフリーフロー」も出品されたが、結局市販されなかった。
しかし改めてチャレンジして欲しい。「ハコスカ」で親しまれる3代目スカイライン2ドアハードトップの再来モデルにすれば、必ず中高年齢層のクルマ好きに受ける。そこを発火点に、若いクルマ好きに伝播させるのが合理的だ。今や海外でもスポーツカーを好むユーザーは高齢化して、シボレーカマロやフォードマスタングも回帰路線になった。
■トヨタ ソアラ
ソアラはスポーツ性と豪華さを併せ持つ高級スペシャルティクーペとして、初代モデルを1981年に発売した。1991年に発売された3代目は、北米でも初代レクサスSCとして販売されている。そして4代目ソアラは、2005年の国内版レクサス開業以降、マイナーチェンジを経て日本でもレクサスSCを名乗った。
このレクサスSCも終了して、今は2017年発売のLCになったが、改めて日本のソアラが欲しい。新たに発売するスープラのプラットフォームを使って、日本のユーザーが好む典型的な3ボックス・ノッチバックスタイルのボディを架装したい。
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