2位 マツダCX-30/89点
2位もマツダのSUVになった。やはり現在の国産メーカーのなかでは、マツダのデザイン力は一歩抜けている。デザイン優先すぎる面もあり、販売に直結しているとは言い難いが、デザインレベルだけを見れば、どうしてもマツダが上位に来る。
CX-30もデザインは、マツダ3のSUV版といえる。しかし決してただ車高を持ち上げただけではなく、細かく見ればすべてが違う。
CX-5とCX-8も同様だが、同じようなイメージに見せておいて、実はそのまま流用した部分はないというのが、マツダデザインのアーティステイックなところだ。
CX-30の惜しいところは、ホイールアーチの樹脂部分が太すぎて、繊細なパネル造形から少し浮いて見えること。それがなければ1位にランキングしていた。とにかくデザインの美しいSUVだ。
3位 ホンダヴェゼル/83点
前述のように、清潔感があってエレガントなデザインだ。ただしフォルムの個性は弱く、それをボディ同色グリルが補っている。
国内販売的には、あまり主義主張の強いデザインよりも、これくらいが万人受けして最も有望と見ることもできる。多くの人は、デザインに関しては、我々が選ぶ頂点クラスよりも、「真ん中より少し上」くらいを最も好む……気はしている。
4位 トヨタハリアー/81点
ほぼ同サイズのCX-5と見比べると、デザインの仕上がりにはかなりの差がある。たとえばタイヤの見え方。ハリアーはベストラバンスよりも前後オーバーハングが長く見えて、やや頼りない。パネルの美しさも、CX-5とはかなりの差がある。
それでもハリアーは、全体を見ると相当魅力的だ。特にフロントフェイスはシュッとスマートで先進的で、いかにもイケメン。
リアスタイルも同様。ヴェゼルのリヤが「ハリアーそっくり」と揶揄されたのは、ハリアーのリヤはカッコいいと多くの人が認識しているからだろう。薄っぺらなスペシャルティSUVだと侮るべきではない。
5位 マツダCX-3/80点
もはや存続が云々されるほど忘れられかけているが、デザインだけを見れば、今でも一級品だ。上下にうねるようなウエストラインの躍動感は、SUVとして出色。マツダはすでにこういう複雑なデザイン路線を捨て、よりシンプルな方向を目指しているが、マツダデザインの「凝りまくり路線」の頂点がこれだ。
6位 トヨタC-HR /77点
一時バカ売れしたC-HRだが、すでにその攻殻機動隊的なデザインは飽きられ、ヤリスクロスやハリアーなどの新参者に食われて、販売は低迷路線に突入している。
確かにそのデザインには、奇をてらったSFアニメ的要素が濃かったが、しかしそちらの路線の傑作だったことも確か。今見てもC-HRはカッコいいし、デザインバランスもとてもいい。賞味期限が切れつつあるのは、デコレーションがやや強烈すぎたゆえだ。
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