新型ヴェゼルは何位? 美しいクロスオーバーSUV選手権

7位 スバルXV/72点

XVはインプレッサベースながら200mmの最低地上高を確保。全高は1550mmと立体駐車場にも収まる
XVはインプレッサベースながら200mmの最低地上高を確保。全高は1550mmと立体駐車場にも収まる

 XVのデザインは、なんとも言えない「イイ感じ」に包まれていた。シンプルでやや古典的なインプレッサをベースに、車高を持ち上げて今どきっぽくSUVに仕立てたという肩の力が抜けた風味が、とても心地よかったのだ。

 しかし、マイナーチェンジで「牙」を生やすなどの化粧を施した結果、そのいい感じはかなり失われてしまった。

 デザインで重要なのは、まず全体のフォルムではあるが、化粧ひとつでイメージがまるで変ってしまうのも事実だ。

8位 トヨタヤリスクロス/71点

ヤリスと比べれば十分に迫力があるが万人受けしそうなデザインだ
ヤリスと比べれば十分に迫力があるが万人受けしそうなデザインだ

 ヤリスのデザインイメージをSUVに移植している。顔付きは適度に個性的だが、ヤリスほどの毒気はなく万人受け。

 オーバーフェンダーなどのSUV的付加物も力強い。室内も広くなっているから、月間約1万台売れているは納得だが、デザイン的には、どこか「とってつけた感」があって、魂に訴えては来ない。決して小手先ではないんだけど、少しだけ小手先っぽく見えてしまうとでも申しましょうか……。

9位 トヨタライズ/70点

ライズは全長3995mm×全幅1695mm×全高1620mm、最小回転半径4.9mと取り回しの良さが魅力
ライズは全長3995mm×全幅1695mm×全高1620mm、最小回転半径4.9mと取り回しの良さが魅力

 ヤリスクロスに比べると、小手先ではなく不器用なままなの愚直なデザインに、なぜか好感を覚えてしまう。

 角張ったデザインは、「小さいからこそでっかく見せたいぞ!」という意図が見え見えで、そこがまた愚直で泣かせる。得点はあまり高くないが、つい応援したくなるデザインだ。心情で採点しちゃってスイマセン。

10位 スズキクロスビー/69点

ハスラー譲りの丸型ヘッドライトをもつクロスビー。クロスオーバーSUVのなかでは異色の存在だ
ハスラー譲りの丸型ヘッドライトをもつクロスビー。クロスオーバーSUVのなかでは異色の存在だ

 完成度はまったく高くないが、フグのようにプックリと膨らんだデザインは、都会派とは真逆のお笑い系で、クロスオーバーSUVのデザインとして異色。こういうのがないと自動車デザインは面白くない!

ベスト10に入らなかった次点のクルマ2台

 以上、ベスト10を挙げた。現在、国産クロスオーバーSUVは20モデルほどなので、ここまでが「真ん中より上」ということになる。では、真ん中より下の注目モデルについて、少しだけ触れておこう。


■次点:日産キックス/63点

キックスは海外では2016年から販売されており、内外装に設計の古さが目立つ
キックスは海外では2016年から販売されており、内外装に設計の古さが目立つ

 シンプルというより単純な造形に化粧を施したデザインは、競争の激しいクロスオーバーSUV界にあって、かなり取り残されている。


■次点:トヨタRAV4/55点

5代目から日本での販売を再開したRAV4はたちまち大ヒット
5代目から日本での販売を再開したRAV4はたちまち大ヒット

 個性のないフォルムにいかつめな顔を付けただけのデザインで、発売当初バカ売れしたのが信じられない。

 今も全世界でバカ売れしているのが信じられない。ただ、SUVデザインが世界的に洗練され、スタイリッシュ志向に流れる中、その流れに逆らっていることは確かで、それがRAV4の存在感を高めている。

【画像ギャラリー】人気SUVのデザインを清水草一氏が採点!!

新車不足で人気沸騰! 欲しい車を中古車でさがす ≫

最新号

あのトヨタスターレットが再び公道に舞い降りる!? 日産×ホンダ協業分析など新社会人も楽しめるゾ「ベストカー5月10日号」

あのトヨタスターレットが再び公道に舞い降りる!? 日産×ホンダ協業分析など新社会人も楽しめるゾ「ベストカー5月10日号」

トヨタの韋駄天が覚醒する! 6代目NEWスターレットのSCOOP情報をはじめ、BC的らしく高級車を大解剖。さらに日産・ホンダの協業分析、そして日向坂46の富田鈴花さんがベストカーに登場! 新社会人もベテランビジネスマンまで、誰もが楽しめるベストカー5月10日号、好評発売中!