異論はあるかもしれないが、幼少期に1970年代の「スーパーカーブーム」を体験し、免許を取った頃にバブル期を体験した世代こそが、クルマ好きの黄金世代ではないだろうか。
そのクルマ黄金世代も、現在では50代真っ盛り。若い頃からのクルマの趣味嗜好はなかなか変わらないが、年齢とともに意識は少しづつ変わる。交通法規の締め付けは厳しく、電動化へのカウントダウンが迫ってくるなど、自分は変わらなくても世の中は変わる。
では、中高年になったクルマ好きは、今後どうやって積極的にクルマを選び、楽しめばいいのだろうか? 今回はそのヒントみたいなものを、中高年代表ということで、今年で59歳になった自動車評論家の清水草一が考えてみた。
文/清水草一 写真/フォッケウルフ、本田技研工業、BMWジャパン、メルセデス・ベンツ日本
【画像ギャラリー】50歳から選びたい! 中高年の趣味を充実させる“オジカー”
■速すぎないし維持費も安い軽スポーツ
タイトルにある「オジカー」だが、そもそも最大の趣味が「クルマそのもの」というオヤジはこの世の中に多いはず。そうなると老後も相変わらずクルマを主役にしなくちゃならない。そこで、まずはこれだ。
世の中、速く走ることが難しくなりつつあるし、ドライバー側の肉体(特に動体視力)だって衰えるから、速いクルマで楽しむことはどんどん厳しくなる。
もうクルマは速過ぎないほうがいい! 逆に遅いくらいのほうがいい! 維持費の安い軽ならば、増車も不可能ではないってことで、嫁には運転できないMTだって許されるかもしれない。軽スポーツカーこそ、クルマが趣味の中高年に最適だ。
ならば、世界最小のスーパーカー・ホンダ S660がいい! と言いたいところながら、絶版決定ということで、現在、中古車価格は高騰中。それでもS660へ突撃する者はアッパレながら、もっと手の届きやすいアルトワークスやN-ONE RSのMT車でも充分である。
軽スポーツは女子ウケが悪いことで有名だが、実際に中高年になってみれば、モテたいという気持ちもきれいサッパリ消滅する。今こそ軽スポーツで小さなシアワセを得ようではないか!
コメント
コメントの使い方