■7位:トヨタエスクァイア/とにかく顔中がグリル!
アルファードを見た後だと、どんなグリルも大したことなく見えてしまうが、エスクァイアのグリルはかなりすごい。
とにかく顔中がグリル。顔の面積の8割がグリル! しかも総メッキグリル! よくぞここまでデカくしたものだ。
そのグリルが下まで貫通しているのも、トヨタ得意の造形である。枠を取っ払って貫通していると、それだけで型にはまってないというか、抑えが効いてないというか、とめどないというか、野蛮に見える効果を生む。これはもう鉄仮面のオバケである。
■8位:トヨタグランエース/鉄仮面的な強烈さ!
アルファードをおとなしくしたようなグリルで、アルファードに比べたらはるかに穏やかだが、グリルのデカさがすごいし、メッキの縁取りもギラリとしていて、鉄仮面な強烈さは持っている。
■9位:トヨタGRスープラ/左右に分割されたグリルに違和感あり
「スープラのグリルってどこ?」と突っ込まれそうだが、一応真ん中下側の部分と左右に分割された部分がグリルです。フォーミュラマシンをイメージしたもので、フェラーリ・エンツォにその祖を求めることができる。
私はエンツォを美しいと思ったことはないが、スープラはもっと美しくない。エンツォより形状は複雑にうねり、グチャッとしている。
もともと、横幅の広い乗用車(スポーツカー含む)デザインに、先が細くて尖ったフォーミュラカーのイメージを合体させることには無理があり、取って付けた感はぬぐえない。
よってスープラのグリルは違和感のカタマリ。その違和感を楽しむのが、今の時代の自動車デザインのあり方なのだろう。
■10位:トヨタクラウン/先代よりはインパクトに欠けるが……
先代クラウンアスリートのイナズマグリルは、登場当時、その強烈さゆえ話題になったが、現行クラウンはそれに比べたら大人しく、まるで話題になっていない。しかし個人的には、そのバランスの悪さゆえ、かなり強烈に感じている。
トヨタの得意技で、グリルの下側が解放された形状だが、そこにお皿のような「受け皿」を付けている。ぜんぜんカッコよくもないし力強くもないし、なにもいいところはないように思えるが、違和感によって記憶には強く残る。
■まとめ/ベスト10中、8台がトヨタ車、これがトヨタ独走の理由?
ベスト10を選出してみたところ、なんと10台中8台がトヨタ車だった。他社のクルマには、「グリルが強烈」といえるものはほとんどなかった。
唯一対抗できるのは三菱のダイナミックシールドだが、デリカやeKのような箱型ボディでないとあまり違和感はなく、強烈にも感じない。
レクサスのスピンドルグリルは、目が慣れてしまったがゆえに1台も入っていないし、新型NXのグリルにも、もはや強烈さはまったく感じない。グリルの隅をわずかに変形させて表情を出し、新しさを演出しているが、効果は短期間で消えるだろう。
しかし最初にスピンドルグリルが出たときは、十分強烈に感じた。つまり、強烈なグリルの分野において、トヨタはブッチギリの頂点に君臨している。それがトヨタ独走の理由のひとつなのかもしれない。
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