ホンダは国内主要工場のひとつである狭山工場(埼玉県・狭山市)の閉鎖に伴い、そこで生産するオデッセイ、レジェンド、クラリティの年内での生産終了を正式に発表。ちなみにクラリティについては、2021年8月末の時点ですでに購入することはできない。
レジェンド、オデッセイというホンダのビッグネームに加え、FCV(燃料電池)、PHEVをラインナップするチャレンジングなクラリティが一気に消滅することになる。
ホンダはN-BOXの好調もあり、軽自動車だけ売っていればいいと思っている、などと揶揄されることもあるが、それもあながち嘘ではないと思わせる大胆な車種リストラだ。
この3台はお世辞にも売れているというわけではないが、存在感は抜群。レーシングドライバーで自動車評論家、さらに僧籍を得ている松田秀士氏が惜別のイッキ乗りで再評価する!!
文/松田秀士
写真/中里慎一郎
ベストカー 8/26号初出記事
【画像ギャラリー】消滅するには惜しいオデッセイ、レジェンド、クラリティPHEV
■オデッセイ(2013年11月販売開始)
筆者自身、初代、2代目のオーナーだったこともあり、オデッセイには特別な思いがあり、哀悼の意を表したい。
南無阿弥陀仏!
現行モデルは前方視界もよくドライビングポジションがほかのミニバンよりも低い。アイポイントも低く、ミニバンにありがちな左側方の死角が少なく、Aピラーのデザインで前側方の視界がクリア。市街地を含めてクリアな視界確保で安心して運転できる。
実用速度域ではホンダのe:HEVにより停止から80km/hくらいまでは力強い加速。3列シートのミニバンに多人数乗車をしても、トルクが豊満なモータードライブによってストレスのない走りを楽しむことができる。さらに実用燃費のよさも魅力。
そして室内静粛性が高く乗り心地も突き上げ感が小さく快適である。特にルーフの梁の部分に開けられたリング状のエアコン送風口は自在に向きを変えられ、今回の真夏日でも室内は快適だった。3列目シートにまで2列目と同じ送風口が設置され、座面を含めたシートの作りもこだわりがあり、足元のスペースなどやっつけ感がない。
オデッセイを改めて乗り回してみて、3列シートのミニバンとしていったい何が足りないのか? 首をかしげてしまうくらいだ。
【苦戦の要因は?】
外から眺めていて感じるのは、あまりにドライバー目線になり過ぎている。前述したがミニバンとしては低い着座位置、全高は1695mmと中途半端。これによって前後には余裕があるが上下にはちょっともの足りない室内高。立ち上がると腰を曲げて屈む率が高く、室内移動はちょっと窮屈だ。
このように3列シートのミニバンとして、もっと思い切ったパッケージングを行うべきだったのではないだろうか? 筆者自身、背の高かった初代、2代目には興味を持ち購入したが、3代目からは必要性を感じなかったのだ。
コメント
コメントの使い方