エコ性能が求められる最新の門型洗車機
各社が技術を競っている門型洗車機。70~80年代は洗車技術の進化を競う時代だったが、近年は省電力、省スペース、静音、節水・汚水の水質改善等、環境に配慮した洗車機が多数登場。エコ技術を競う時代となった。
ガソリンスタンドや洗車場周辺への配慮のため、静音設計が特に進んでいる。洗車機の音の発生源は、主にドライヤー(ブロアー)の音とブラシの接触音だが、ブロアーについてはサイレンサーを装着したサイレントタイプをラインナップ、ブラシの接触音についても、形状や素材の改良を進めており、以前のようにバチバチと当たる音ではなくなっている。
細かく見ていくと、センサー類やブラシ、洗剤も進化している。車形を読み込むセンサーはより細かく車両を認識するようになっており、ノズルをより近くまで持っていけることで水や薬剤の使用量を低減。また、洗車後の水滴飛ばしについてもボディ形状をしっかりトレースしながら、より車両に近づいてブローを行い、さらに外気温も検知しながら乾燥速度を最適化するなど、乾燥効率を高める仕組みも取り入れている。
ブラシについては、スポンジ系素材が現在の主流。形状や表面加工により、多くの水を含ませ、さらにブラシの植え方も変えており、洗い上げと騒音に配慮している。ブラシの回転数や回転方向といった細かな制御を行い、装備品への配慮も欠かさない。
そして、さらなる進化が期待できるのが薬剤である。ビユーテーでは艶だけでなく、流撥水性や高耐久性にも対応する薬剤を洗剤メーカーと共同で開発している。洗車機に通すだけで簡単にフッ素系やガラス系のコーティングができるのはもちろん、すでにコーティング加工を施した車両のメンテナンスにも使えるように、薬剤の開発も行われている。門型洗車機はまだまだ進化の途中なのである。
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