今回はこの冬話題のハリウッド映画『ドント・ウォーリー・ダーリン』について取り上げたい。アカデミー助演女優賞にもノミネートされたフローレンス・ピューや人気グループ「ワン・ダイレクション」のハリー・スタイルズといった人気俳優が多く登場する話題作だ。
注目したいのはリアルに再現された1950年代の街並みと当時のクルマが多く登場することだ。映画館で見ておきたいビジュアルとストーリーについてご紹介しよう。
文/渡辺麻紀、写真/ワーナー・ブラザース映画
(C) 2022 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved
■ワンDのハリー・スタイルズが出演!
一世を風靡した英国のグループ、ワン・ダイレクションのメンバーとして大ブレイク。活動休止してからはミュージシャンのみならず、演技の面でも才能を発揮しているハリー・スタイルズ。クリストファー・ノーランの第二次大戦映画『ダンケルク』(2017)にもイギリス人兵士のひとりとして出演している。
オルコットのあまりにも有名な小説『若草物語』の映画化『ストーリー・オブ・マイ・ライフ/わたしの若草物語』(2019)でアカデミー助演女優賞にノミネートされ、その確かな演技力で知られる英国の女優フローレンス・ピュー。
それぞれ28歳と26歳。若く才能豊かなスタイルズとピューが夫婦役で共演し注目を集めている映画が『ドント・ウォーリー・ダーリン』だ。
この夫婦、ジャックとアリスが暮らすのはカリフォルニアの砂漠に囲まれた小さな街ビクトリー。清潔で美しく、優雅で裕福な家族のみが暮らしていて、夫は全員、同じ会社に勤め、極秘任務に就いている。
妻たちは、夫が出勤したあとは、近所の奥さんたちとおしゃべりしたりプールで遊んだり。夜は各家庭で開かれるパーティに顔を出しハメを外すほど楽しむこともある。まさにすべてがパーフェクトな生活、のはずだった……というサスペンスタッチの作品だ。
時代設定は明らかにされていないのだが、彼らが暮らすこの街の世界観は1950年代、いわゆるミッドセンチュリー。それぞれの家もファッションも車も、その街の価値観すらもすべてが50年代を模している。
ということはつまり、男性は外で働き、女性は家で家事と子育て。妻たちの話題と言えばファッションやウワサ話。ハズバンドのいうことをよーく聞く従順なワイフである。ところが、アリスがその世界の小さなほころびに気づいてしまったことで、驚くべき事実が明らかにされる。
コメント
コメントの使い方