新車で買うのはラストチャンス?? 現行型が最終型になりそうなクルマ4選

 多くのクルマが生まれては消えていく日本の自動車業界。モデルチェンジの時期がいつなのかは消費者にとっても非常に大きな関心事。

 今回は現行モデルが最終型、つまり新型が作られることがなさそう、もしくはテイストが大きく異なってしまいそうなクルマの現状と今後を調べました。

 原稿は月に200店舗のディーラーに足を運び、多くの情報を入手しているジャーナリストの遠藤徹さんが担当。いよいよカウントダウンがはじまりそうな5車種をピックアップします。

文:遠藤徹/写真:ベストカー編集部


■マークIIの血統よサラバ!! マークXは2019年が最終年か??

 トヨタはこのほど全国のトヨペット店(1部トヨタ店)に対して、マークXを2019年末に生産中止すると通達した。後継モデル存在せず今年末の最終オーダー分で完全終了する見通し。

 これに伴うオープンポイントはクラウンRSやカムリでカバーする方針。従来マークXは前身のマークⅡと同様に「ミニクラウン」の愛称で親しまれて来た。

 プラットフォーム&エンジンなど基本コンポーネントはクラウンを移植し仕立てられていた。

 クラウンが「ラグジュアリイサルーン」のコンセプトであるのに対してマークXは「アッパーミディアムサルーン」で走りを強調したつくりを盛り込んでいるのが売り。

マークX GRMNも新たにバージョンアップして2019年1月に513万円でデビューしたばかりだが、ついにマークXの終焉が見えてきてしまったようだ

 歴代マークⅡも含めて全盛時代には「かっこいいハイソカー」と仕立てられ、月販1万台以上のヒットモデルで同クラスのトップセラーとして君臨したこともあった。

 生産中止となるのはブームが終焉期にあるのとトヨタの国内商品&販売政策の変更によるもの。つまり国内市場の低迷、中でもセダンニーズが低下し、車種整理の必要性に迫られたことが上げられる。

 マークXの後継は前述の2車種の他レクサスブランドのISやESも引き継ぐ。ただスポーツサルーンのニーズはゼロではないから、近い将来ブームが再来すれば復活の可能性がないわけではない。

 トヨタはこれまでも生産中止したモデルを復活させたケースがあるからだ。

■スペース効率を追い求めたキューブは2020年で終了か?

 日産キューブは現行型が今年いっぱいで最終モデルとなる可能性が強い。

 現行シリーズは背の高いボックス型レイアウトでコンパクトサイズながら、広い室内、ハイクオリティなつくり、使い勝手の良さ、ひと目でキューブとわかる個性的なエクステリアデザインが受け、ロングセラーモデルとなっている。

ルックスのポップな愛らしさのみならず、実用性も兼ね備えていた現行キューブ。車名のように立方体をイメージしたボディメイクは空間効率にも優れている

 現行モデルは最終型と思われるが、別コンセプトの後継モデルに引き継がれる可能性が強い。ネーミングは「キューブ」と違ったブランドが与えられるので、こちらは2020年あたりにモデル廃止となりそう。

 後継モデルは従来キューブとほぼ同じボディシェルであり、コンパクトサイズで背の高いボックス型にバトンタッチするはず。

 コンセプトは両側スライド開閉の3列シート6人乗りと2列シート5人乗りのコンパクトミニバンとなるはず。ライバルモデルはトヨタシエンタ、ホンダフリードである。

 これまで商用車のNV200ワゴンがあったが、こちらは5ナンバーのワゴンバージョンを設定しているもののメインは商用車ユースであったから、販売台数は少なかった。

 キューブの後継モデルとなるのはファミリーユースであるから、キューブを大幅に上回る量販戦略モデルとして仕立てられる。

キューブの後継車種は現在のキューブのようなスタイリングではなく、スライドドアのライバルであるフリードなどに対抗したものになりそうとのこと

 搭載するパワーユニットは1.5リッターNAガソリン、1.2リッターe-POWERとなりそう。同ユニットはノートに搭載しているのを大幅に改良し走行性や燃費改良を実施する。

 キューブはFF駆動のみだが、次世代モデルはFFに加え4WDも設定する。これによって月販8000台以上をコンスタントに販売し、シエンタ、フリードを凌ぐ戦略モデルを目指す見通しである。

 ノート同様、シリーズ全体の70%をe-POWER車で占めることになるだろう。

■現行デリカD:5は最後の「三菱純血」デリカ?

 デリカD:5は2月下旬にクリーンディーゼル車がビッグマイナーチェンジする。既に昨年11月下旬に価格を決めて事前受注を行っている。

 ガソリン車は従来モデルがそのまま継続販売する。デリカD:5の魅力はミニバン唯一のクリーンディーゼルエンジン(2.3リッター)を搭載、ミニバンのカテゴリーでありながら、SUV感覚の仕立てをしていること。

 ディーゼルエンジンであるから、高トルクでラフロードでの走破性も優れている。ディーゼルのみのビッグマイナーチェンジとしたのは、販売構成比の90%をこちらで占めている現実があるからだ。

 今回フロントマスクをガラリと変えたことがよりSUV感覚を強めた印象がある。しかしながらよりあまりにも個性的な顔立ちだから、好き嫌いがはっきりしているとの評価もある。

日産とのアライアンスを組む三菱だが、デリカD:5に関しては売れ筋モデルということもあり存続はされそうだ。しかし「純三菱製」のD:5は現行型が最後か

 次期型は存在するが、開発プロジェクトが別になるかも知れない。日産のセレナとプラットフォーム、基本コンポーネント、ボディパネルの多くを共用化した姉妹車となる可能性がある。

 ただデリカD:5の名称は引き継がれるはずで、SUV感覚のコンセプトも盛り込まれるに違いない。パワートレインは現行セレナのエンジンに加えて日産の「e-POWER」ユニットが搭載されそう。

 発電に使われるエンジンは1.2リッターだが、e-POWER専用に大幅に改良され、モーターの出力&トルクアップと合わせて大幅な走りのポテンシャルアップが図られる。

 プロパイロットや安全パッケージは現行セレナからさらに進化させて移植することになる。

■エスクードは本格4WDに原点回帰で国内製モデルに進化か!?

 現行エスクードはSX4S-クロスと同じスズキのハンガリー・マジャール工場製の輸入モデル。

 発売は2015年10月でまず1.6リッターを発売、2017年7月には高性能バージョンの1.4ターボ車が追加された。

 現在は1.4ターボグレードのみとなっており265万8960円。

ラダーフレームからモノコックになったとはいえ、電子制御4WDやLOCKモードを備えるなど普通の都市型SUVとはまた少し異なった魅力もある

 対抗モデルはトヨタ C-HR、日産・ジューク、ホンダ・ヴェゼル、マツダ CX-3、スバル XVなど。

 ライバル車の多くがシティ派のクロスオーバーSUVなのに対して、エスクードはラフロード走破性の良さを強調したクロカン4WDのコンセプトを持つ。

 ただライバルモデルの多くが、月販3000~5000台規模の量販戦略モデルなのに対してエスクードは150~200台と少数販売実績にとどまっている。

 SUV市場全盛時代にあっては物足りない状況にある。輸入モデルであるためグレード構成が限られ、ボディカラー、オプションパーツも少ない、といった事情が要因として上げられる。

かつてはジムニーの兄貴分のようだったエスクード。ここまで原点回帰する必要はないかもしれないが、他車との差別化は必要なのかも!?

 次期型の投入は2022年以降と予想される。この小規模な販売実績では継続が難しいのではないか、といった見方があるが、輸入モデルではなく国内製として開発プロジェクトを立ち上げれば成功する確率は高くなるはず。

 今後、コンパクト&ミディアムSUVはクロスオーバータイプに加えて、ラフロードタイプのニーズも高まる方向にあるので、エスクードの次期型が国内製に切り替えられ、投入される可能性がある。

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