■現行デリカD:5は最後の「三菱純血」デリカ?
デリカD:5は2月下旬にクリーンディーゼル車がビッグマイナーチェンジする。既に昨年11月下旬に価格を決めて事前受注を行っている。
ガソリン車は従来モデルがそのまま継続販売する。デリカD:5の魅力はミニバン唯一のクリーンディーゼルエンジン(2.3リッター)を搭載、ミニバンのカテゴリーでありながら、SUV感覚の仕立てをしていること。
ディーゼルエンジンであるから、高トルクでラフロードでの走破性も優れている。ディーゼルのみのビッグマイナーチェンジとしたのは、販売構成比の90%をこちらで占めている現実があるからだ。
今回フロントマスクをガラリと変えたことがよりSUV感覚を強めた印象がある。しかしながらよりあまりにも個性的な顔立ちだから、好き嫌いがはっきりしているとの評価もある。
次期型は存在するが、開発プロジェクトが別になるかも知れない。日産のセレナとプラットフォーム、基本コンポーネント、ボディパネルの多くを共用化した姉妹車となる可能性がある。
ただデリカD:5の名称は引き継がれるはずで、SUV感覚のコンセプトも盛り込まれるに違いない。パワートレインは現行セレナのエンジンに加えて日産の「e-POWER」ユニットが搭載されそう。
発電に使われるエンジンは1.2リッターだが、e-POWER専用に大幅に改良され、モーターの出力&トルクアップと合わせて大幅な走りのポテンシャルアップが図られる。
プロパイロットや安全パッケージは現行セレナからさらに進化させて移植することになる。
■エスクードは本格4WDに原点回帰で国内製モデルに進化か!?
現行エスクードはSX4S-クロスと同じスズキのハンガリー・マジャール工場製の輸入モデル。
発売は2015年10月でまず1.6リッターを発売、2017年7月には高性能バージョンの1.4ターボ車が追加された。
現在は1.4ターボグレードのみとなっており265万8960円。
対抗モデルはトヨタ C-HR、日産・ジューク、ホンダ・ヴェゼル、マツダ CX-3、スバル XVなど。
ライバル車の多くがシティ派のクロスオーバーSUVなのに対して、エスクードはラフロード走破性の良さを強調したクロカン4WDのコンセプトを持つ。
ただライバルモデルの多くが、月販3000~5000台規模の量販戦略モデルなのに対してエスクードは150~200台と少数販売実績にとどまっている。
SUV市場全盛時代にあっては物足りない状況にある。輸入モデルであるためグレード構成が限られ、ボディカラー、オプションパーツも少ない、といった事情が要因として上げられる。
次期型の投入は2022年以降と予想される。この小規模な販売実績では継続が難しいのではないか、といった見方があるが、輸入モデルではなく国内製として開発プロジェクトを立ち上げれば成功する確率は高くなるはず。
今後、コンパクト&ミディアムSUVはクロスオーバータイプに加えて、ラフロードタイプのニーズも高まる方向にあるので、エスクードの次期型が国内製に切り替えられ、投入される可能性がある。
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