■スイフトスポーツ/6速AT
スイフトスポーツに関しては、日本車、いや世界の至宝といってもいいほど太鼓判を押せるホットハッチだが、実はZC33S型スイフトスポーツの6速AT車も大穴までとはいかないが、おススメのATのスポーツモデル。
2023年中にも登場するといわれる新型スイフト、スイフトスポーツはマイルドハイブリッド車になる可能性が高く、筆者は昨年最後まで注文しようかと迷ったことがあった。
それはさておき、スイフトスポーツの6速AT車もなかなかどうして、走りが楽しいクルマだ。
意外なことに発進加速はレスポンスがよくダイレクトで、いわゆるCVT車のような違和感=ラバーバンドフィールはない。
ATなのにおもしろいと感じさせる一番の要因は、ボディの軽さだ。実は前モデルのZC32S型の1.6L、NAのCVT車と迷ったのだが、あちらは7速マニュアルモード付きのCVTだったものの、車重は1050㎏と、970㎏のZC33型に比べ80㎏も重いのだ。乗った印象もパドルシフトを介した加速フィールはZC33S型の6速AT車のほうがいい。
もちろんMTがいいに越したことはないが、MTじゃなくてもスイフトスポーツの魅力が堪能できる。50歳以上のおじさんが、最後に買うホットハッチという選択肢にスイフトスポーツの6速AT車はアリじゃないかと思う。
6速AT車の中古車は150万円前後からあり、走行距離の少ない登録済み未使用車も210万円前後から流通しており、6速AT車の在庫も少なくないので検討してみてはいかがだろうか。
■アルトターボRS/5AGS
アルトターボRSは2015年3月に登場し、2018年12月に販売終了。アルトワークスは2015年12月~2021年12月末で販売終了。
ちなみにアルトターボRSが消滅した理由は、アルトのラインナップにおいて、ターボRSは実用的なライトスポーツモデル、ワークスはオーソドックスなスポーツモデルという棲み分けをしていたが、一部仕様変更で行ったグレード体系の見直しで総合的に判断し、販売終了となった。
アルトワークスに試乗した時に、むしろあっち(アルトターボRS)のほうがいろんな面でいいかもと思った。
というのは、アルトターボRSはシングルクラッチの5AGSの2ペダルMT。64ps/10.0kgmのターボエンジンは7000rpmまでスムーズに回っていくし、変速していくタイミングはややダルさを感じるものの、ダイレクトさが欲しければマニュアルモードに変えればいい。特にコーナー手前でのシフトダウンなど、シングルクラッチのなかでは全体的に印象がよかったからだ。
マニア心をくすぐるストラットタワーバーやスポット増し、各部のブッシュ変更に加え、専用のKYB製サスペンションは、乗り心地も意外に上質でおじさんの胃袋をまさぐられることはなかった。
アルトターボRSは、ちょっとお金があれば、こいつに乗って走りに行きたいと思わせてしまう魅力が潜んでいる。なんたって670㎏のホットハッチが中古で60万円ほどから手には入るのは魅力。アルトワークスは高めだが、アルトターボRSのほうはそれほど高騰していないというのもポイントだ。
■ホンダNSX/4速AT
高騰を続けているネオクラシック車はATだっていいじゃないか説は通用するのか?
まずはホンダNSX。前期型の3Lモデルがメインになるが、AT車の中古車価格帯は1991年式、1993年式、1999年式の640万~900万円前後。なかには1993年式で1.1万㎞、998万円、1999年式、985万円でワンオーナーといった感じで900万円くらいでも極上車を見つけることができる。
一方MT車は1500万から1890万円とAT車の倍以上で、なかなかAT車のような走行距離の短いものを見つけるのも難しい。NSXタイプRはほぼ流通していないが、あれば4000万円以上といわれている。
これなら「ATでもいいんじゃね」と思いませんか?
コメント
コメントの使い方AT限定免許が失礼します。スイスポは夫が乗っているのですがATの方がよかったなと(MT買った)言っています。何か理由があるのでしょうか。あたしは運転できないので。不可解。アルトワークスに乗ろうと思って免許をMT取り直そうとしてたら廃止になった。悲しい。
だから旦那さんに直接聞きなさいよそれ。
ZC33SのATは990㎏です。