百花繚乱、千紫万紅 クルマの進化はドアの歴史!! 時代の闇に消えた変わり種ドア 9選

■引き込み式ドア

この引き込み式ドアはBMW Z1(1989〜1991年)が採用したドアで、サイドシルにドアが収納されるという珍しいタイプのドア。後にも先にもこのドアを量産市販車が採用したのはZ1のみ。

このドアは、電動でドアが上下することで乗降することができる。ドアを開けたままの状態は、あたかもドアがないように見える。

ドアを開けたままの状態で当時の側面衝突の安全基準を満たしていたという。

この写真はドアを開けた状態。電動でサイドシル内に収納される。閉める時は逆にニョキッとせり上がってくる。ドア自体はそれほど大きくないから可能となった

■ドアなし

本来あるべきものがない、というのはある意味究極の個性かもしれない。

日本車ではバモスホンダ、ダイハツフェローバギーの2台は、ドアと呼べるものは存在しない。また、三菱ジープ、スズキジムニー(初代)には、ドアのないモデルが存在した。

新しいところでは、スマートクロスブレード。ドアもなければ屋根もない、特異なクルマで、ベストカー本誌の連載でもおなじみのテリー伊藤氏が当時最もほしいクルマの1台に挙げていた。実際、日本でも限定販売され完売(1回目25台、2回目34台の合計59台)するほどの人気だった。

クロスブレードは側突基準が厳しくなった21世紀に登場したというのがすばらしい。現在はさらに側突基準が厳しくなっているのでもうこんなクルマの登場は期待できないのが悲しい。

ゴルフ場のカートを連想させるバモスホンダは、ボディサイドにクロス状に装着されたバーがサイドシルとピラーであると同時に転落防止にも大きく貢献

ドアが存在しないスマートクロスブレードにはルーフもフロントウィンドウもない。転落防止用のサイドバーがあるだけ。日本では59台が限定で販売され完売

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