■シンプルであることの潔い美しさを感じる『中国四川料理 梅香』@牛込神楽坂
ナスよ、あなたが主役です。と真正面から主張してくるビジュアルの潔さ。味の要に大抜擢され、心なしか誇らしげに輝いて見えるのは私だけ?
だってこれほどナスという素材に真っすぐ向き合い、魅力を生かしながら、涼し気に、大胆かつ繊細に仕立てられた麺が他にあります?「普通の食材や料理を誠実においしく作ること」を信条とする伊藤シェフならではの味だ。
冷麺 蒸し茄子の生姜ソース 1320円
発想は四川料理で定番の蒸しナスの前菜から。つるつるとのど越しのいい細麺と合わせ、食欲が落ちる夏でも負担なくさっぱり味わえるようアレンジした。
ひんやり冷たい蒸しナスは口に含めばとろりと甘く、生姜、鶏ガラスープ、黒酢などを加えた醤油味のソースはクリアな旨みと豊かな香り。茗荷とカイワレも爽やかな名脇役。ふう、暑い夏も乗り切れそうだ。
[住所]東京都新宿区横寺町37-39 中嶋第一ビル1階
[電話]03-3260-2658
[営業時間]12時~14時(13時半LO)、17時半~21時半(20時半LO)※土・日・祝の夜は~21時(20時LO)
[休日]月・火
[交通]都営大江戸線牛込神楽坂駅A2出口から徒歩1分
■涼を運ぶ、つけ麺タイプの冷やし中華『中華そば専門 一龍』@下北沢
福井の名店の味をルーツとする「中華麺」がこの店の大看板だが、季節限定でお目見えするのが「冷やし中華つけ麺」。
夏はこれしか食べない常連客もいる隠れた人気メニューだ。親鶏の胴ガラを長時間煮込んだ黄金スープが特徴の看板麺に対し、こちらはカツオダシを使った和風醤油味のあっさりとしたつけダレで味わうスタイル。あえて酢は使わず、レモン果汁で味を調えたフレッシュな酸味が何とも爽快だ。
冷やし中華つけ麺 950円
冷水でキリッと締めて胡麻油を絡めた風味豊かな中太麺と、チャーシューやモヤシ、メンマなどの具をたっぷり絡めて味わえば……ややウェーブがかった麺と具が口の中でちゅるんっ。
踊るように旨さが弾み、胃袋に涼風が吹く。夢中で箸を動かしていると、時折、麺の下に忍ばせている氷がカラン。やっぱ夏の味っていいなあ。
[住所]東京都世田谷区北沢2-30-11
[電話]03-3466-1671
[営業時間]11時~麺が売り切れ次第終了
[休日]不定休
[交通]小田急線ほか下北沢駅東口などから徒歩3分
■伝統+新作の計3種の味が今年も登場『中国料理 花梨』@赤坂
「花梨」の夏の風物詩として欠かせない冷やし麺3種。運ばれるや色めき立つ華やかさは目からもパワー注入できそうだ。伝統の「冷やしそば」は才巻エビやタラバ蟹など13種もの具材が豪華共演。
麺が見えないほどの美味の宝庫が一気に食欲を目覚めさせる。コク深い特製胡麻ダレと酸味が利いた醤油ダレのどちらかお好みでどうぞ。
冷やしそば 3356円
もうひとつの定番「冷やし担々麺」はまろやかな豆乳と四川豆板醤の辛味が絶妙なバランス。豚挽肉を甜面醤などで炒めた肉味噌には隠し味に和牛の脂を入れており、重層感ある旨みはさすがのひと言だ。
そして今季だけの新作ならお花畑のような彩りの「冷やしサラダ和え麺」も。練り胡麻と自家製ラー油で風味付けした特製ダレで和えた麺&夏野菜がナイスなコンビネーション。口の中で旨さ満開です。
[住所]東京都港区赤坂1-12-33 ANAインターコンチネンタルホテル東京3階
[電話]03-3505-1185
[営業時間]11時半~14時半(14時LO)、17時~21時(20時LO)※土・日・祝の昼は~15時(14時半LO)
[休日]月
[交通]地下鉄銀座線ほか溜池山王駅13番出口から徒歩1分
※いずれも税・サービス料込、提供は9月24日まで
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