スカイラインにGTバッジ復活で喜ぶと!? 420馬力じゃまだ甘い?? 最近の日産は栄光の歴史を安売りし過ぎじゃないか

■GTバッジはマニアの胸に刺さらないか

伝統のGTバッジがついたものの「なんか違くない?」という声も多い
伝統のGTバッジがついたものの「なんか違くない?」という声も多い

 スカイライン400R NISMOは非常に高性能モデルになったが、なんと車体サイドに「GT」の赤バッジが装着された。なかにはもうこれは許すまじ、というファンも多かったのではないだろうか?

 もちろん販売台数には影響もないマニアの戯言かもしれないが、このような小さな積み重ねが日産のスカイラインが築いてきたブランドを徐々に傷つけていることもある。どうにもこうにもそこに「愛」があるとは思えないのだ。

 スカイラインが直6からV6になり、一時期は丸テールもやめ、日産エンブレムもやめ、多くの進化を遂げてきた。「R世代」までとは一線を画した上級サルーンに移行したスカイライン。

 繰り返しになるがこの記事ではその路線に異議があるわけではない。だがなぜこのタイミングで過去にすがりつくのか、その答えがあまり見えてこない。

スカイラインが「スカG」であるための改革には拍手を送りたいが……
スカイラインが「スカG」であるための改革には拍手を送りたいが……

 きっと多くのファンはいまのスカイラインの姿に文句があるわけではないはずだ。過去と決別して新たな道を歩んだスカイラインが、なぜ今になってR世代の象徴であるGTバッジをつけるのかが分からない。

 そもそもGTバッジは赤バッジが高性能(ターボ)モデルの証だったが、青バッジもこれまたスカイラインの誇りであり証であった。つまりはGTバッジは赤だけでなく青もセットで存在すべきで、このあたりも日産が目論んだ方向と逆に思っているファンは少なくない。

 やるなら徹底して青バッジも復活すべきだし、グレードも過去のモデルに寄せていってもいいと思う。どうにもこうにも中途半端な復刻劇が、スカイラインファンからすると少し寂しいように思える。

日産がTwitterなどで公開しているR32のEV化。その気概は称賛したいし応援したい
日産がTwitterなどで公開しているR32のEV化。その気概は称賛したいし応援したい

 だってスカイラインの集大成というのであれば妙に過去にすり寄る必要もないし、「400GT NISMO」の名称でも赤バッジがなくともそのすごさは変わらないはずだ。走りもすばらしいし、この時代にこのクルマがあることは称賛すべきこと。だからこそ堂々といてほしかった、とも思う。

 R32のBEV化など新しいチャレンジを応援したい気持ちもありつつ、どこか軽々しくスカイラインの歴史を使おうという日産の魂胆が透けてきて少し寂しいではないか。

【画像ギャラリー】スカイラインの歴史を紡ぐ!! ホットモデルNISMOは500psオーバーのもあった??(6枚)画像ギャラリー

 

新車不足で人気沸騰! 欲しい車を中古車でさがす ≫

最新号

トヨタセリカ復活計画、始動!? 新型ホンダフリードの獲れたて新情報も盛りだくさん!【ベストカー6月10日号】

トヨタセリカ復活計画、始動!? 新型ホンダフリードの獲れたて新情報も盛りだくさん!【ベストカー6月10日号】

トヨタ自動車の壮大なるBIGネーム復活計画の第四弾は……なんとトヨタセリカ!? 新型ホンダフリードの注目情報や、レーシングドライバー岩佐歩夢選手の新旧ホンダスポーツカー試乗など、GW明けから全力投球な企画だらけです!