■バンパーやガラスに付属するカメラやセンサー類の増加
最近のクルマには、衝突被害軽減ブレーキをはじめとする先進運転支援システムの拡充により、バンパーやガラス部分に多くのセンサーやカメラが搭載されているのはご存じの通り。
安全や利便性に寄与する一方で、運悪く事故を起こしてしまった場合は修理が大変だ。
バンパー以外にも損傷したセンサーやカメラの交換は必然だし、交換後もこれらの電子制御装置が正常に作動するように調整(エーミング)をする必要がある。
ところがエーミング作業は認証を受けた整備事業者でなければ行えない。
さらにエーミング作業はレーザー距離計やエーミングターゲットなど、数百万規模の専用ツールが必要である。
そのためそのような設備をもたない事業者は鈑金修理後にカーディーラーや認証工場へクルマを持ち込み、エーミング調整を依頼しているのが実情だ。
■迫る自動車整備工場の変革
クルマの安全性能向上によって事故件数こそ減少しているものの、小さな傷や凹みでも思いのほか修理が高額になってしまうのが最新のクルマの傾向といえる。
今後、自動運転機能やEVカーの普及と共に、今までの鈑金技術・経験だけでは対応できないクルマも増えていくだろう。
鉄板から“やかん”をただき出すような昔ながらの鈑金職人の存在は貴重だが、電子機器にも精通していかなければならない。
鈑金職人の減少も相まって、鈑金修理工場も変化が不可欠な時代になったのは間違いない。
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