■ちょっと失敗しちゃってる?? 日産/プジョー/アキュラ
【プチ失敗/日産】★★☆☆☆
日産の顔はVモーショングリルだが、Vの字型にはクルマの顔として特に違和感はないため、強烈でも個性的でもない。
そのため日産は、徐々にV字を太く大きくしていったが、V字のメッキ部には緻密な印象がないこともあって、高級感には結びつかず、大味な印象にとどまった。
日産も「これはマズイ」と思ったのか、次世代のEVスポーツセダンコンセプトカー『IMs』では、Vモーション部をメッキからデイライトに変更。試行錯誤を続けているが、まだプラスイメージを生み出すにはいたっていない。
【失敗/ちょい前までのプジョー】★☆☆☆☆
欧米メーカーでは、近年になって新たに統一顔を導入する例は稀だが、プジョーはそれで一時、デザイン面で完全に失敗した。
プジョーは、206でデザインテイストを大胆に変えて成功したが、後継モデルの207ではさらにその路線を推し進め、「ネコ科の猛獣顔」を強化した。
続く307も同様。それらの特徴は、極端なツリ目と歯をむき出したようなグリルだった。
しかし、ネコ科路線は特段の斬新さには欠けるし、エグい印象ばかり強烈になって化け猫化したため、デザイン的に袋小路に入り、迷走するにいたった。
現在は化け猫路線とは決別し、微妙に個性的程度の中庸デザインに路線変更中で、大成功はないが失敗もないだろう。
【大失敗/アキュラ】☆☆☆☆☆
アキュラRLX(日本名レジェンド)などのアキュラ顔は、カラス天狗みたいで強烈だが、グリルやヘッドライトの面積や配置は従来的で驚きはない。
部品の形状のみ、妙に違和感を刺激するエグいものにしている。つまり、創造性のない小手先のヘン顔みたいなものだ。RLXだけでなく、SUVのRDXやMDXも同じパターン。
アキュラが現在のカラス天狗顔を打ち出したのは、2016年の「プレシジョン・コンセプト」からだが、アキュラの販売は、2015年をピークに下がり続けている。
NSXはプレシジョン・コンセプトより前の旧アキュラ顔だが、スーパーカーのわりに人気は低調で、アキュラブランドのテコ入れにはなっていない。
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