トヨタ車の欠点は?
逆に欠点としては、カローラがすべて3ナンバー車になったり、ウィッシュやアイシスといった5ナンバーミニバンの廃止など、純粋な日本向けの商品が減ったことを痛感する。
これは軽自動車の販売比率が40%近くに達したことにも影響を与えた。C-HRの後方視界が悪いボディも、日本では使いにくい。
価格については、本来ならベースエンジンとすべき1.2Lターボが高い。そのために新型になるカローラは、設計の古い1.8Lのノーマルエンジンを割安に搭載する。
ターボは昔は得意だったのに、今は性能と価格の両方で欧州車に遅れをとった。このように今後解決すべき課題もあるが、トヨタ車の商品力は大幅に向上した。
今後の課題はコンパクトカーやミニバン
この流れがコンパクトカーやミニバンに波及すれば、トヨタ車全体の質と商品力が底上げされる。コンパクトカーについては2019年9月5日、フランクフルトショーでトヨタはTNGAの新型プラットフォームを発表した。
新しいGA-BプラットフォームはGA-Cプラットフォームの下のクラスであるアクアやヴィッツ(ヤリス)クラスに採用され、ホイールベース、全長、トレッド幅を変えられるモジューラー設計が特長だ。これにより、さまざまなサイズやボディタイプの車両に、適用することが可能になる。
GA-Bプラットフォームは、トヨタのすべてのTNGA車両プラットフォームと共通して、自然なドライブを提供するように設計。
フロントのマクファーソンストラットサスペンションは、低摩擦ダンパーを備えており、さまざまなスプリングに対応可能。また車両のタイプと特性に応じてトーションビームまたはマルチリンクリアサスペンションを選択可能とした。
GA-Bプラットフォームを採用するコンパクトカー第一弾は、2020年2月にデビュー予定のヤリスとなりそうだ。
2020年には生産されるトヨタ車の半数、約500万台がTNGAになる見込み。残るはミニバンのTNGAプラットフォームの採用だが、これも数年のうちに採用されるだろう。
具体的にはノア/ヴォクシーが統合された新型ミニバンが2021年に登場し、アルファードも2022年にTNGAを採用してデビューすることになる。
コメント
コメントの使い方