【令和に残る超名門】日本車奇跡の年! 平成元年誕生車の当時と今

初代セルシオ「ベンツより静かで滑かな圧倒的質感」

260psのV8、4Lエンジンを搭載し、その性能でベンツやBWWなど世界の高級車メーカーを震撼させた初代セルシオ

 初めて初代セルシオを見たのは1989年のデトロイトショーでした。

 当時、バブル景気の真っ最中。トヨタがベンツやBMWと真正面から戦える高級車を開発中だという情報も多数流れており、大いに注目されていたのだった。

 そのわりに日本からデトロイトまで取材に行こうという日本人メディアは少なく、前の日、初代セルシオのチーフエンジニアである鈴木一郎さんから開発初期からの話をたっぷり聞けたのでございます。実際は「聞く」というより、説教に近かったですが(笑)。

 とにかく強烈な人で、自分の理想や理念を語りまくる。「ベンツやBMWはなぜいいか」というロジックも納得させられることばかり。その時に31歳だった国沢光宏ながら、価格も公表されていなかったが、どんなクルマか好奇心の塊になってしまう。

 そんなこんなで、初代セルシオの実車を見る前に「金属バネ仕様のグレードをお願いします」と、仮予約しちゃったのであります。もちろん、発売時は長い納期になっていたけれど、日本発売と同時に納車してもらいました。

 セルシオの前に「乗用車のお手本」と偉い自動車評論家の先生から評価されていたW124(ベンツ Eクラス)に乗っていたのだけれど、セルシオに乗り替えたら、凄い凄いの連発!

 なんせセルシオより高価だったEクラスばかりか、Sクラスより静かで滑らか。BMWの5シリーズなど相手にしない質感も持っていた。それが500万円くらいで買えたのだから驚く。まぁ売れないワケないでしょうね!

 今のレクサスLSは当時のセルシオをもう一度研究すべきかも。

【国沢光宏】

※画像をクリックするとセルシオの中古車情報が見られます

ユーノスロードスター「今も受け継がれる人馬一体の原点」

先頭を走る初代ユーノスロードスターの存在はやはり偉大。デビュー当初は1.6L DOHCのB6型だったが、1993年のマイチェンで1.8L DOHCのBP型に換装されている

 最初の愛車がセリカXXで、次が180SXとFRでリトラ、ハッチバックが続いて、その次がロードスターです。FRでリトラは共通だけど、どんどん小さくなってたりして……(笑)

 実のところ個人的には、どちらかというとセリカXXや180SXのような、ちょっとGTカーっぽい雰囲気のあるクーペのほうが好みなのですが、ロードスターのことは1980年代終盤に話題になり始めた頃からずっと気になってました。

 そして、ロードスターの登場からしばらく経った頃、僕はベストカーの親戚にあたるベストモータリングの編集部員になったのですが、運転がヘタクソだった僕に当時の副編集長だった大井さんが、「上手くなりたかったらロードスターに乗るべし!」とアドバイスしてくれたのが決め手になりました。

 ロードスターに乗り替えてわかったのは、とにかく女子ウケが良いのなんの。2シーターで、オープンで、見た目もかわいいロードスターに乗せてあげると、皆もう大喜び……というのはさておいて、肝心の走りの話ですよね。

 ロードスターがいいのは、本当に操作したとおりにダイレクトに走りに表れることと、それを手の内で操れること。そのあたりの感覚がほかのクルマとはぜんぜん別物だったと思います。

 「意のまま」とか「人馬一体」とマツダが言う、まさしくそのとおり。そのよさは今のNDにもしっかり受け継がれていると思っています。

 もうひとつ特徴的なのが、ロードスターというのはオーナーが愛車精神に満ちていて、オーナー同士のつながりのパワーがものすごいことです。

 過去に何度かオーナーズミーティングの取材にオジャマして、それをヒシヒシと感じました。もうすっかりご無沙汰してますが、いつかまたあの輪に混ぜてほしいとずっと思っています。

【岡本幸一郎】

【画像ギャラリー】どれだけ変わった? 平成元年誕生車の「今」

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