舌の上ではかなく溶けていく絶品の煮こごり
菜「私がいいなと思ったのは『浅草ひら山』。ここのつまみはどれも洗練されたおいしさで、特に「穴子の煮こごり」が忘れられない。皿の上で型を保つのがやっとなほどふるふるの食感で、舌の温度で瞬時に溶けるはかない風情がいいの。」
門「く~。」
武「あっ。もうひとつ思い出した。浅草の『丹想庵 健次郎』の「そばがき」も良かった。小ぶりなそばがきに焼き海苔やワサビ、カツオ節が付いていて。そばがきをちょいとつまんで海苔にのせて、好みの薬味で味わうという。これがぬる燗とバツグンで。」
肥「『銀座 よし田』は「玉子焼き」はもちろん大好きなんだけど、もうひとつおすすめしたいのが「鴨鍋」。スライスされてきれいに並べられた鴨肉のほかに、小さく切られた肉がダシ汁に入っていて。これを煮込みながらぬる燗をチビチビやるワケよ。食べ終わったら鴨の旨みが染み出た汁に蕎麦を入れて鴨南蛮風にして。完璧でしょ!」
武「最高です!」
門「それにしても蕎麦前って年々好きになってくるなあ。蕎麦前最高!」
『おとなの週末』/2024年5月号より
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