【GT300】プライベーターの努力が結実。2016チャンピオン“チーム・土屋”の物語
追いすがるプリウスを従えてトップでゴールラインを切ったビバック86。
ピットウォールではつちやエンジニアリングの総司揮官、土屋春雄と息子で現在のチームリーダー土屋武士が抱き合いながら号泣していた。
GTA(スーパーGTの運営団体)が企画した独自の車両規定マシン、『マザーシャシー(MC)』が初めてチャンピオンを獲得した瞬間だった。
常にプライベーターの立場を貫き、レース活動を続けてきたつちやエンジニアリング。1度は引退を表明した春雄のレース職人魂に再び火をつけたのが息子、武士の活動だった。
チーム武士(サムライ)プロジェクトで若き松井孝允(たかみつ)を見いだして、マイナーフォーミュラで鍛え上げ、F3のスポット参戦でそのポテンシャルを確認すると同時に彼の速さをアピール。
GT300へマザーシャシーで参戦するプロジェクトも、松井選手を育て上げるためだったと言っても過言ではない。FIA規定の欧州GT3マシンたちに比較して、国産のJAF-GT、そしてマザーシャシーは今季ハード面で優位だった。しかし、この好機を見逃さずにチャンピオン獲得へ邁進した。
武士は松井を信じてレースの序盤でピットインするとロングスティントを託した。タイヤは無交換。49周中34周をドライブした松井がステアリングを渡された時の順位は10位。そこから怒濤の走りを披露し、14秒の遅れを挽回。残り15周でトップへ躍り出た。
ハイブリッドパワーをフルに生かして争うプリウスと堂々渡り合った松井。ゴール後にコックピットから降りてヘルメットも脱がずに師匠の武士と松井がコース上で抱き合い勝利とチャンピオン獲得を喜び合った。
春雄の「孝允は速いんで、トヨタでも日産でもホンダでもいいです、GT500に乗せてやって下さい」とのコメントにスタンドから大拍手が沸き起こった。
※表中、YHはヨコハマ、BSはブリヂストン、DLはダンロップの略
GTチャンピオン決戦の舞台、ツインリンクもてぎをお得に走ろう!!
最後に編集部からオススメ情報をお届け!
2016年のスーパーGTチャンピオン決定戦は、史上初の土日2連戦(第3戦/第8戦)というかたちで行われ、約4万人の観衆を集め大盛況のうちに幕を閉じた。その舞台が栃木県茂木町にあるツインリンクもてぎだ。
スーパーGTのほか、WTCC(世界ツーリングカー選手権)など世界選手権も行われる日本有数のサーキットなので、ツインリンクもてぎを自慢の愛車で走りたいという方も多いはず。
しかし、サーキットライセンスの取得は国際コースの場合、4万円前後の費用がかかってしまうのが一般的。「そこをどうにかお得にならないの!?」という声に応えて設定されたのが「4輪チャレンジクラブ&2輪ライドオンクラブ」。
ナンバー付き車両で平日の走行という条件付きだが、通常3万9900円かかるライセンス取得費用が、3万円で取得ができてしまう。このチャンスに、あの熱い戦いが繰り広げられたツインリンクもてぎで、あなたもサーキットデビューしませんか? 詳しくは以下のURLヘ!
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(WEBベストカー編集部)
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