2月に急遽全日本ラリーへの参戦が決まった2024年チャンピオンの新井大輝。ほぼぶっつけ本番の状態で迎えた開幕戦の三河湾から1カ月。新井大輝は、再び怒涛の日々を過ごしていたのだった。
文・写真:新井大輝
【画像ギャラリー】この作業量を1カ月でやったとか凄すぎ!! その一部始終をご覧アレ!!(11枚)画像ギャラリー支えてくれるメンバーに救われてなんとか本番までに間に合った!!
正直、言っていいですか? 「間に合うとは微塵も思っていませんでした(笑)」。通常(一般家庭)ではシーズンオフの3カ月間とかにやるリビルド作業をこの1カ月でやり遂げたのですから、正気の沙汰ではありません。
チームメンバーには内緒ですが僕は最低限ボディのクラックと油圧ラインを直して次戦へ間に合わせれば万々歳と思っていました。
しかし矢作産業さんでバラバラにしていると、日に日に協力メンバーが増えていき、「これは再塗装できます」、「せっかくならリベットも打ち替えましょう」、「ホワイトボディにしましょう」、「作業を簡素化できる治具を作りましょう」。
「体が疲れていると思うのでプロテイン買ってきました!?」と、心強い仲間たちが想像以上に集まり、半ばノリと勢いと使命感で唐津ラリーへ間に合うことができました。本当にありがとうございます。
前回のラリー三河湾と今回のラリー唐津で大きく違う点は、即席修理でなく部品を精査し、新品へアップデートしている点です。オイルラインやフィッティング、ホース類はもとより、遮熱板を新たに投入するなど車内の断熱環境は今まで以上に快適になりました。
ホモロゲーションで決まっているので決して馬力やトルクが向上したり、新たな空力パーツを投入し、マシンのパフォーマンスが向上しているわけではありませんが、車内も下回りも圧倒的に綺麗になりましたし、何かトラブっても簡単に見つけることができるようになりました。これは今までで一番大きな成果です。
しかもマシンをホワイトボディにすることで、メンテナンスするメンバーは一層マシンの理解度は深まりますし、自信を持って本番へ臨めるようになります。「携わったチームメンバーは自信を持って今回の唐津へ臨んでくださいね!」とここでエールを送っておきます。
移動距離削減に涙!! 無事に唐津にたどり着いたぞ!!
凄くアホっぽいのですが昨日唐津入りして驚いたことがあります。いつも深夜料金を使いたいので毎年朝3時に唐津へ向けて出発しています。
至極当然のことなのですが、埼玉から行くのと、愛知からスタートするのでは既に5時間ぐらい先に進んでいることになるので、夕方3時には唐津に到着することができました(当たり前)。
いつもだとこれに追加で5時間多く積載車を運転しているので、身体に掛かるストレスがないだけでもこんなに楽なのかと、体感してびっくりです。
お陰様でこうやって元気に原稿を書いている余裕があると言っても過言ではないでしょう(笑)。
明日からシン・シュコダ丸の唐津ラリーのデイ1が始まりますので、皆さんの野太い声援をよろしくお願いいたします!
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