モータースポーツをやっているとはいっても、その活動はサーキットのみで、ラリーとは無縁の競技人生を送ってきた。そんなところへ「ラリーチャレンジ八ヶ岳 茅野でコ・ドライバーをやらないか?」というお誘いが。乗るのは注目のミライースターボ、ドライバーは大先輩「親方」こと国沢さん。果たして初チャレンジを無事に終えられるのか???
文:西川昇吾/写真:ベストカーWeb編集部
【画像ギャラリー】ミライースターボでコ・ドラ初体験!! ペースノートの難しさを痛感しつつも無事完走!!(7枚)画像ギャラリー時間管理がちゃんとできるのか? 不安でたまらなかった
コ・ドライバーをやることになり、事前に色々と下調べをした。コ・ドライバーというとペースノートを読むのが仕事というイメージがあると思うが、それよりも大事なのが時間管理なのだ。この時間管理が事前の下調べでは理解しきることが出来ず不安でたまらなかった。
ラリーと聞くと多くの人が「決められた区間をいかに短時間で走り切れるか」で、タイムを競うSS(スペシャルステージ)を思い浮かべるかもしれない。しかし、ラリーはそれだけではない。タイムコントロールという箇所が設置されていて、分単位で行動時間が決められている。
SSから次のSSへと移動するリエゾンは移動時間が定められていて、早く到着しても遅く到着してもペナルティが科される。そのため時間管理が重要で、この時間管理は基本的にコ・ドライバーの仕事なのだ。
理解した今ではこのように説明を原稿に書いているが、「1分前からコントロールエリアに入れる」とか、「自分で到着時間を計算しなきゃいけない」とか、様々なルールがあり「やばい!ペナルティを受けそうな要素が多すぎる!」と、とにかくペナルティに怯えて不安になっていた。
レッキでのペースノート作りがコ・ドライバー最大の仕事
大会前日に集合し、SSで使うペースノートを作るため、そしてリエゾンなどを含めた当日のルートを確認するためレッキに向かう、その前に蓼科山聖光寺での安全祈願に参加した。祈願後、レッキブリーフィングが行われ「ロードブック」が配られた。
このロードブックにはコマ図が書かれていて、リエゾンはこのコマ図通りに走らなければいけない。単に次の目的地へ行けばいいのではなく、ルートが定められているのだ。
このコマ図を読みながら最初のSSへと移動を開始。1つのコマ図から次のコマ図までの距離も10m単位で書かれていて、コマ図の箇所に到達するごとにラリーコンピューターのトリップをリセットして、ズレのないように案内をするのがコ・ドライバーの仕事の1つだ。
SSへと到着したらペースノート作り開始。ゆっくりSSを走り、国沢さんの言った通りにノートにメモしていく。
・次のコーナーまでどれくらい距離があるか?(今回は10m単位)
・コーナーのキツさどれくらいか?(国沢さんは1~9で表現、数字が小さいほどキツい)
・コーナーはどんな特性?(ヘアピンや徐々にRが緩くなる“オープン”など)
距離とかキツさの表現はドライバーの好みによるもので、今回は国沢流の表現に合わせる。この時のメモを基に、本番で見やすくするためマジックで清書。
また、本番SS中に「ペースノート上でどこを走っているか」を忘れないように、コース上の目立つ設置物をメモしたものも、キレイに書いて盛り込んでみた。
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