1月23日、WRC第1戦『ラリー・モンテカルロ』が最終日を迎え、18年振りに復帰を果たしたトヨタのヤリ=マティ・ラトバラが2位表彰台を獲得。
見事、初陣をポディウムスタートで飾った。波乱の展開となった「ラリー・モンテカルロ」のポイントをハイライトで振り返る。
文:WEBベストカー編集部/写真:TOYOTA、Red Bull
開幕前、下馬評は「トヨタの実力は未知数」という見方が多数
今シーズンのWRCはマシンの規則が大幅に変わり、しかも昨年王者のVWが撤退。そのVWでチャンピオンを獲得したドライバーのセバスチャン・オジェがMスポーツに移籍するなど、近年稀に見る大変革のシーズンとなる。
それだけに、さまざまな予想は飛び交っていたが、実際は“フタを開けてみなければわからない”という状況。
とはいえ、トヨタに関しては「復帰初戦で実力も未知数、そう簡単にはいかないだろう」というのが大方の見方だった。
波乱の展開続出!! 初日〜3日目ハイライト
1月19日の初日、首位を奪ったのはシトロエンでもMスポーツでもなく、ヒュンダイのティエリー・ヌービルだった。前年チャンピオンのオジェは2位に入り、トヨタのユホ・ハンニネンも3番手と快調な出だしを切る。
■オジェがトラブルで後退
しかし、デイ2は波乱の展開。最初のSSで、オジェがトラブルに見舞われ8位に後退。ここから挽回したものの、最終的には首位のヌービルに45秒差の2位となる。
■シトロエンは2日目で優勝戦線から脱落
下馬評が高かったシトロエンは、エースのクリス・ミークがオジェの後退で一時は2位に浮上するも、サスペンション破損に見舞われデイリタイア。
初日3位と好調のトヨタ、ハンニネンも立木にヒットしてデイリタイアとなり、ともに早くも優勝戦線から離脱してしまった。
■優勝を手中に収めかけたヒュンダイだったが……
ライバルのトラブルを尻目に、ヌービル(ヒュンダイ)はデイ3の終盤まで総合トップを快走。2位オジェに50秒差を付け、いよいよ優勝が現実味を帯びてきた。
最終日は約50kmの短い距離を残すのみで、逆転は至難の業。デイ3終了時点でトップを守りきれば、優勝の可能性はグンと上がる。
だが、3日目の最終SS、ヌービルはまさかのパンクとサスペンション破損に見舞われる。ここまで大きなトラブルなく、トップを守ってきたヌービルだったが、最終日を前に最後の最後で優勝のチャンスを失ってしまった。
これでオジェが首位浮上。いっぽう、デイ2を終え、4位まで上昇していたラトバラは、ヌービルの脱落でついに表彰台圏内の3位にポジションを上げた。
■デイ3終了時点での順位
- 順位/ドライバー(チーム)/タイム
- 1位/S.オジェ(Mスポーツ)/3時間26分10秒7
- 2位/O.タナック(Mスポーツ)/+47秒1
- 3位/J.ラトバラ(トヨタ)/+2分20秒6
- 4位/K.ブリーン(シトロエン)/+3分47秒3
- 16位/J.ハンニネン(トヨタ)+32分19秒0
ここからは勝負を決す最終日の戦い、動画も交えて振り返る。
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