えぇ!? ライバルチームのスリップを……!!
予選。S耐の予選はAドライバーとBドライバーのベストタイムの合計で順位が付く。まずはAドライバーの加藤選手がアタックし2分16秒060をマーク! 悪くないタイムだ。AドライバーのリザルトとしてはFIT勢2台に勝ってポジション4。
チーム的には加藤選手のタイムは期待通りだったが、FIT勢のトップグループは想定以上に速かった。トップタイムをマークした#11 SAKAE MOTORSPORTS FIT(公団ちゃん)の大島選手はコースレコードを塗り替える2分14秒317。2番手の#67 YAMATO FIT(安井選手)も超僅差の2分14秒351。3番手の#4 THE BRIDE FIT(太田選手)も2分14秒980と上位3台は14秒台。
これがデミオとフィットの差。現実を目の当たりにした気分。
しかし、Bドライバー予選でミラクルな出来事。このセッションでトップタイムをマークしたのはFSW24hで優勝した#821 アンドリーガルMoty’s FIT(川福選手)の2分14秒448だったが、「YAMATO FITのスリップを狙います!」とコースインした小西選手が見事にアタックを決めてクラス2番手となる2分14秒718を叩き出したのだ。
同じチームのマシンが捨て身で協力をしてくれるなら話は別だが、ライバルマシンを使って丸々1Lapスリップストリームの恩恵を受けるなど通常はあり得ない、リスクの大きい勝負だが、小西選手の強運とメンタルの強さによってミラクルなLapを作り上げた。その模様は是非、動画をご覧いただきたい。
ちなみに、使い古したタイヤでCドライバー予選を走った筆者は1分20秒。使い切ったタイヤはレスポンスもグリップ感も無い。このタイム、走りを見ても分かるように、決勝レースはタイヤの使い方で勝負が決まる。
見えてきた勝利! これはワンチャンあるか……?
いよいよ決勝。A・Bドライバーの合算タイムによってグリッドはクラス5番手。天気予報は晴れ。気温も路面温度も爆上がりかと思われたが、レースがスタートする午前11時になると時折霧雨が降る薄曇り。
#17 NOPROデミオのスタートドライバーは加藤選手。スタートから先行したのは#4 BRIDE FITを駆る蘇武選手。間違いなくタイヤをセーブするペースなのでFIT5台がダンゴ状態。加藤選手はスタートの加速で#222 DURANCE J-net Cars Tokai FITにも先行を許すが、持ち前の冷静で安定した走りによってペースをキープ。
周回を重ねるとトップを走る#4 BRIDE FITが18秒台をキープして次第に独走状態となる展開。と同時に#17 NOPROデミオが本領発揮! 17Lap目には#222 Cars Tokai FITを捉え、28Lap目には姿が見えないほど離されていた4番手の#11 公団ちゃんFITをオーバーテイク! 遂にFIT勢にタイヤの崖が来たのだ。
この周、#67 YAMATO FITに食い付いていた#821 アンドリーガルがピットイン。タイヤを交換してアンダーカットを狙う作戦に違いない。それから5Lap、#17 NOPRO デミオ加藤選手は#67 YAMATO FITにプレッシャーをかけ続けクラス3番手でピットイン。
フロントタイヤのみを交換し小西選手がコースイン。安定したラップを刻み、ピットした#4 BRIDE FITに抜かれるものの、4秒差をキープする快走。給油のみのピットストップを消化し、ピットストップで先行された#821 アンドリーガルをオーバーテイク。そしてスタートから2時間40分ほど経過した時点で入ったSCのタイミングでピットイン。


コメント
コメントの使い方確かに熱い!レポーターも(w