ミライースターボと過ごした楽しい時間 ラリーバカ国沢光宏が1年を振り返る!!

ミライースターボと過ごした楽しい時間 ラリーバカ国沢光宏が1年を振り返る!!

 ミライースターボを手に入れ、ラリーに出続けた国沢光宏が1年を振り返る。人との出会いがあり、クルマの進化も確かめることができた濃厚な1年。失敗もあったが、ラリーの奥深さを感じることができ、何より楽しかった!

文:国沢光宏/写真:ベストカ―Web編集部

【画像ギャラリー】JMSのラリーミーティングにも出展予定! 国沢光宏氏とともに1年戦ったミライースターボはマジでおもしろいクルマだった!!(7枚)画像ギャラリー

ミライースターボに魅せられ全日本ラリー5戦、ラリーチャレンジ5戦に出場

全日本ラリーの最終戦ハイランドマスターズはいい走りで締めくくれた。コ・ドライバー二木明穂さんやダイハツのメカニックさんたちに感謝!
全日本ラリーの最終戦ハイランドマスターズはいい走りで締めくくれた。コ・ドライバー二木明穂さんやダイハツのメカニックさんたちに感謝!

 私にとって驚くべき1年になった。ミライースターボで北海道のグラベル2戦と群馬を除く全日本ラリー5戦とラリーチャレンジ5戦に出場。全日本ラリー選手権の最終戦『ハイランドマスターズ』では総合46位(完走61台)に入るなど望外のリザルトを残している。タイヤも1戦あたり高価な競技用タイヤ10本使用が普通の全日本ラリーながら、スポーツタイヤの『ヨコハマ・ネオバ』を使い4戦無交換! 

 何より金銭的なスポンサーなし、サービスのみDGR(ダイハツ・ガズー・レーシング)がやってくれました。私のサポーターから頂いた賛助金だけで前出のラリー10戦を走れた。エントリー費や移動費、ホテル代、そして食費など400万円規模ですね。このレベルの予算ならショップや完全プライベーターの新人だって何とかカバーできると思う。それでいて楽しい! 以下、ここまでの経緯を少し詳しく書こう。

 御存知の通りダイハツはリーマンショックを受け、モータースポーツから完全に手を引いてしまう。経済の回復により親会社のトヨタがモータースポーツに戻っても、ダイハツは復帰せず。そんな状況の中、ダイハツの取締役に就任した佐藤さん(当時GRのプレジデントでもあった現在のトヨタ社長)は、ダイハツを元気にしようと『DGR』(ダイハツ・ガズー・レーシング)を2023年に立ち上げた。

 DGRの実質的なリーダーに指名された殿村裕一さんは、日本のラリー界に於けるレジェンドBIG3(スバルSTIの久世隆一郎さん。トヨタTTEの福井敏雄さん)の1人である三菱ラリーアートの木全巖さんのお弟子さん。コペンを国際格式のレギュレーションに合わせWRCジャパン2023に出場させる一方、私が「箱車でラリー車を」と提案したら2024年の開幕戦でミライースのラリー車を出してきた。

豊田章男会長の激励もあって本気モードになった!

豊田章男会長に激励され、ついその気になってしまったが、1年やってきてよかった
豊田章男会長に激励され、ついその気になってしまったが、1年やってきてよかった

 沖縄で行われたラリーチャレンジ会場で初めてミライース(赤い車両)を見た瞬間、直感的にポテンシャルを感じ、その場で「私にも1台作ってください!」とオーダー。80万円程度の中古車をベースに作った車両は、2024年12月のラリーチャレンジ最終戦豊田に間に合った。開発中の部品もあるため正式な頒価でこそないものの、おおよそベース車両+200万円である。

 ニコニコ走ってゴールし、ベストカーの本郷君と騒いでいたら豊田章男会長が通りかかったのでクルマの説明をしたところ「面白いですね!」。「ラリーの裾野を広げるべくよろしくお願いしますね」。私とベストカー本郷君は全日本安請け合い連盟の上級会員である。これで「ミライースをラリー車として仕上げること」と「なるべく多くのラリーに出でラリーの楽しさを紹介しよう」という流れになってしまう。

 というのも実戦で長い距離を走りエンジン、ミッション、サスペンション、車体の耐久性などをチェックしないと、ラリー入門車として推奨出来ない。開幕戦の全日本ラリー選手権の開幕戦『三河湾』からほぼフルアタックし、車体に強い負荷をかけ続けた。エンジンルームの空気の流れで熱対策したり、乗り方を変えてパワーバンドを探ったりするなどしながら、クルマ作りを楽しむ。

 結論から書くと、前述の通り全日本ラリーを5戦走ってブレーキパッドすら交換せず。よって部品代ゼロ。ラリーチャレンジはレギュレーションによりノーマルのブレーキ+全日本と違うタイヤを使わなければならないのだけれど、これまた無交換。今まで20年くらいラリーをやってきたけれど、こんなにお金のかからない車両など経験なし! 勢い余って転倒してドア2枚交換したって10万円でしたから。

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