予想以上の完勝劇……。2017年のスーパーGT開幕戦は4月9日、岡山国際サーキットで決勝が行われ、GT500クラスはKeePer Tom’s LC500が優勝。
レクサスLC500は1〜6位まで独占する圧倒的な強さでデビュー戦を飾った。
文:編集部/写真:TOYOTA、HONDA、NISMO
予選から波乱。チャンピオンチームが1回目で脱落
車両の規則が変わり、レクサスが新車LC500を投入するなど、新時代に突入したスーパーGT GT500クラスの今シーズンは、予選から波乱が待ち受けていた。
予選は全15台がタイムを競う1回目(Q1)と、1回目の上位8チームで争われる2回目(Q2)の計2回、ノックアウト方式で行われる。
その予選1回目、Q1でなんと日産GT-R勢は全4チームが脱落。2014〜2015年チャンピオンのNISMO、モチュールオーテックGT-Rもここで脱落となった。
また、最速のレクサス勢にも波乱。こちらも昨年のチャンピオンチームであるチーム・サードのデンソーコベルコサードLC500が9位でQ2進出ならず。
そして、続く予選2回目でも波乱は続き、2度の赤旗中断で最後はアタックが行えず、そのまま予選終了。
その時点でトップタイムを刻んでいたARTA NSX−GTがポールポジションを奪取し、2位以下はWAKO’S 4CR LC500、KeePer TOM’S LC500とレクサス勢が続く形となった。
決勝、上位争いを左右したベストバトル
3月9日午後2時50分、全81周のレースはスタートを切った……と思ったのも束の間、ポールポジションスタートのARTAがまさかのスローダウン。これで、WAKO’S LC500が幸先よく首位に躍り出た。
- ■ベストバトル1【動画0:40〜】
- キャシディ(KeePer LC500)VS大嶋(WAKO’S LC500)
しかし、3周目に大嶋和也が駆るWAKO’S LC500を、同じくレクサスでニック・キャシディが駆るKeePer LC500がタイヤスモークをあげながらインからオーバーテイク。
見応え充分のバトルを制したKeePerがこれで首位浮上。
- ■ベストバトル2【動画1:30〜】
- コバライネン(デンソーLC500)VS関口(ウェッズスポーツLC500)
いっぽう、予選9位と後方からのスタートとなった王者デンソーRC Fも追撃を開始。徐々に順位を上げていったなかでハイライトは27周目。
5位争いを繰り広げるなか、ヘイキ・コバライネンが、関口雄飛のウェッズスポーツADVAN LC500とタイヤを当てながらのガチンコバトルを制し、5位浮上。
そして、トップ争いは終盤にセーフティカーが投入され、さらに僅差へ。最後まで接戦が続いたものの、平川亮/キャシディコンビのKeePer LC500が追いすがる2位WAKO’S LC500(大嶋/カルダレッリ)を1秒503差で破り、開幕戦で優勝。
また、予選9位からジャンプアップしたデンソーLC500(平手晃平/コバライネン)は3位表彰台を獲得。
続く4位にはゼント セルモLC500、5位は途中コースオフもあったau TOM’S LC500(中嶋一貴/ジェームス・ロシター)、6位にはウェッズスポーツLC500(関口/国本雄資)が入り、レクサスが1−6フィニッシュでレースを支配した。
次戦以降GT-R、そしてNSXの巻き返しはあるのか!? 新たな勢力図となったGT500の今シーズンは熱い。
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